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グーグル、手軽なテレビ会議システム「Chromebox for Meetings」を日本でも販売15万円でテレビ会議システムを

» 2014年07月30日 20時15分 公開
[笹田仁,ITmedia]

 グーグルは2014年7月30日、Web技術を利用したテレビ会議システム「Chromebox for Meetings」を日本国内の企業向けに提供を始めると発表した。価格は15万円(税別)。販売は、ソフトバンクテレコムなどのパートナー経由となる。

グーグルのChromebox for Meetingsの本体

 Chromebox for Meetingsの特徴は3つ。1つ目は安価であるということ。グーグルは、一般的な電話会議システムを1セット導入する費用で、Chromebox for Meetingsを10台以上導入できると、その安さをアピールしている。

 もう1つの特徴は、扱いが簡単であること。Chromebox for Meetingsは、ディスプレイとLANに接続し、マイクとカメラをUSBで接続するだけで設置が完了する。特別なサーバーを用意するなどの大掛かりな作業は必要ない。ディスプレイとの接続端子は、HDMIとDisplayPortを1つずつ備えている。

Chromebox for Meetingsと付属品。キーボード付きのリモコン、会議室用のスピーカー兼マイク、HD対応カメラ、ACアダプタが付属する

 設置が済んだら電源を入れてGoogleアカウントでログインすれば、Googleのビデオチャットサービス「ハングアウト」と同じような手順で会議を開始できる。

 Chromebookと同じようにGoogleが提供する管理コンソールで1つ1つのChromebox for Meetingsを管理できる点も特徴だ。管理コンソールから、個々のChromebox for Meetingsに名前を付けるなどといったことができる。置いてある場所を示す分かりやすい名前を付ければ、操作がより簡単になる。管理コンソールの使用料は年間3万5000円(税別)だ。

 Google Apps for Businessと連携できることも大きなポイントだ。例えば、カレンダーに会議の予定を登録しておけば、会議の時間が来て、テレビ会議を始めるタイミングになった時に、予定を表示している画面から会議室を選択してテレビ会議に参加できる。また、会議中に資料としてGoogle Docsのスプレッドシートなどを参加者に見せたいと思ったときに、簡単な操作で会議参加者の画面に資料を映すことができる。

Chromebox for Meetingsから、ハングアウト開始の操作をすれば(左)、すぐにほかの場所にいる参加者の姿が映る(中)。必要に応じてスプレッドシートなどの資料を参加者の画面に表示することができる

 会議に参加できる端末数は最大で15台。Chromebox for Meetingsだけでなく、ChromebookやAndroidスマートフォンなどからも参加できる。例えばChromebox for Meetingsを会議室に設置し、室内の複数の参加者の姿を写し、声を発信する。ここに外出先からChromebookやAndroidで個人が参加するような使い方などが考えられる。20人収容できる会議室10室にChromebox for Meetingsを設置すれば、200人が参加する会議も開催できる。

Googleエンタープライズ部門 担当社長のアミット・シング氏

 発表会に出席したGoogleエンタープライズ部門 担当社長のアミット・シング氏は、このようなインターネットを利用したシステムをより活用すべきだと強調した。シング氏は、日本でかなりスマートフォンが普及していることを挙げ、最先端のインターネット技術を利用した製品は、個人が使う道具としては普及しているが、企業においては時代遅れの慣習などが邪魔をして、最新のインターネット技術を有効に活用できていないと指摘した。

 一方で、日本でも全日本空輸(ANA)がGoogle Apps for Businessを導入した事例などを挙げ、インターネットを有効に活用する企業が増えてきているとアピールした。Googleはさらに利用者を増やし、すでに利用している企業にとっての利便性を上げるために「Google Drive for Work」の記憶容量を無制限にするなどの改善を続けているとも語った。

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