「CPUを落としたらどうなるんですか? 壊れるかもしれないんですか? じゃあ、落とさないようにしなくちゃー」と会話を楽しみつつ、切り欠きの位置を合わせてCPUをソケットにセットして、「すごぉーい! 入りましたー!」と喜んだ今野さんは、カバーをかぶせてレバーを押し込む。コーチもここではさすがに「手をとって一緒に力を入れる」ということはできなかったようで、今野さんが自力で「えぃ!」とか「ほっ!」とか「よっ!」とか「いやんっ」とかとか、かわいい声で気合を入れながら、なんとかレバーを固定した。「きゃー、できちゃった」(今野さん)
CPUを固定して今野さんは実にうれしそうな表情を見せてくれた。なるほど、まじめな話、なにかを作る楽しさ、ってこういうことなんだよああ、と今野さんの表情に改めて教えてもらったような気がする。これは、きっと、PCに興味があってもなくても老若男女で共通なんじゃなかろうか。体験してもらえれば、PCの自作を楽しめるユーザーは意外と多いのかもしれない。
ということをつらつらと考えている間にも、今野さんは「扇風機みたいな」(今野さん談)CPUクーラーユニットを取り付けて、メモリをスロットに差し込んでいく。メモリを手にして「かるーい、えいっ、て投げれそう。メモリを差すところはこっちじゃないか? えー、こっちですかぁー、ここに差すんですか、ここをひらいて、こうやるんですか? え、うわー、頭いい! 私やるやるー」と一挙一動の反応はすこぶるよろしく、雰囲気は甚だ楽しい。「SSDは、スーパー、すばやい、ディスク」(今野さん)
いい! これはいいぞぉ! 自作PCユーザーの諸君、次にPCを組むときは知り合いを誘ってみよう。誘ったら作ってもらっちゃおう。ちょっとぐらい時間がかかったっていいじゃないか(それだけ長く一緒にいられるわけだし)。「ここで使うネジはどーれだ」とインチネジとミリネジを混ぜたネジ入れから探させて、「ええー、分からないー」といわれたら、正しいネジを瞬時に見つけ出して「すごーい」とかいわれてみよう。自分も楽しいし、たぶん、相手も楽しいはず。
……という“妄想”でとっても幸せな気分に浸ることができたインテルのファンクラブ「Intel Club Extreme オーバークロック・イベント」だった。ステージに登場したアイドルとコーチの甘い雰囲気を参考にしつつ、来るべき実戦のときに向けて、各自作戦を立てていただきたい。幸運を祈る。
ハイパフォーマンスを重視するユーザーが集うIntel Club Extremeの関連イベントだけあって、会場には専門ショップがリリースした“Haswell-E”世代のCPUと“Intel X99 Expressチップセット”搭載マザーボードを採用する最強PCが集合した。ここでは、各ブランドのタワー型モデルを紹介しよう。
システムメモリはDDR4-2133を8Gバイト8基搭載。グラフィックスカードにはSycomオリジナルの水冷ユニットを採用している。
データストレージは容量256GバイトのSSDを採用。HDDは搭載しない。グラフィックスカードのGPUはGeForce GTX 760とCPU演算能力に特化した構成だ。
標準構成でシステムメモリは4Gバイト×4枚。データストレージは容量128GバイトのSSDと容量1TバイトのHDDを組み合わせている。グラフィックスカードのGPUはRadeon R9 280(3Gバイト)を採用する。
標準構成でデータストレージは容量2TバイトのHDDでSSDは搭載しない。グラフィックスカードはGeForce GTX 780 Ti(3Gバイト)を採用する。
標準構成でシステムメモリはDR4-2133を8Gバイト×4基い実装する。データストレージは容量256GバイトのSSDと容量1TバイトのHDDを組み合わせている。グラフィックスカードのGPUはGeForce GTX 760だ。
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