GeForce GTX 960のTDPは120ワットだ。補助電源コネクタは、リファレンス仕様で6ピン×1基で済んでいる。ただし、多くのグラフィックスカードがオーバークロックモデルであることから、6ピン×2以上を搭載する製品も多い。
オーバークロックに関しては、デモ機(定格で1.4GHz前後)のコアクロックを1.5GHzに引き上げていた(MFAAでのデモでは54〜4fps前後)。1.5GHzまではいかないまでも、登場する製品の多くがオーバークロックモデルとなる見込みだ。ジャスティン氏は、GeForce GTX 960はリーズナブルにハイエンドゲームが楽しめるとして「プライスパフォーマンスに注目して欲しい」と述べている。
GeForce GTX 960を搭載する各社グラフィックスカードでは、低負荷時のファン停止機能が多くのモデルで対応することになった。特に「League of Legends」では消費電力がおよそ30ワット程度で済み、そうしたファン停止機能搭載モデルでは、ほぼファンレス状態にあるとしたうえで、「マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)ゲームにも最適」とアピールした。こうした低負荷なタイトルにおいては、より高い解像度でレンダリングした後にダウンサンプリングすることで画質を向上させる「DSR」も有効だ。
ジャスティン氏は、2014年を振り返り、特にG-SYNCとShadowplayがゲーマーから好評を得ているとして取り上げた。2015年にはG-SYNC液晶ディスプレイにも大きな動きがあるという。1つはすでに発表済みのAcer「XB270HU」だ。解像度は2560×1440ピクセルでIPSパネル、垂直同期クロック144Hz表示をサポートする。2月ごろにリリース予定だ。
注目はIPSパネルの採用だ。これまでの垂直同期120Hz、144Hz対応ディスプレイはTNパネルが中心で、視野角や発色の点で不満を感じていたユーザーも多かった。IPSパネルの広い視野角、角度による色みの変化の少なさは、ゲームプレイでも大きなメリットだ。
もう1つはASUSTeKの「ROG PG27AQ」だ。IPSパネルを採用するG-SYNC対応ディスプレイで、4K解像度をサポートする。こうした高機能なG-SYNCディスプレイの投入が決まった点で、FreeSyncのようなライバル技術に対してアドバンテージがあるとNVIDIAはアピールしている。
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