グラフィックスカードは、GeForce RTX 3060を搭載している。2スロット厚かつカード長がやや短めで、デュアルファンを備えた製品だ。動作クロックは定格、ブーストともにリファレンス準拠だった。グラフィックスメモリは12GBのGDDR6を採用している。ベンチマークなどを行うとそれなりの動作音を発するが、デュアルファンなので爆音とまではいかないレベルに抑えられている。
ストレージもBTOでカスタマイズ可能な部分だ。標準構成ではCドライブが512GBのNVMe SSD(PCI Express 3.0 x4)、Dドライブが2TB HDD(Serial ATA 3.0)だった。
参考までに、Cドライブに搭載されたSSDの転送速度を紹介すると、シーケンシャル読み出しが毎秒2GB、同書き込みが毎秒1.3GB、ランダム4K Q1T1読み出しが毎秒30MB、同書き込みが毎秒155MBだった。NVMe SSDとしてはコストパフォーマンス寄りのモデルではあるが、Serial ATA SSDの速度を大きく上回りレスポンス面での不満はない。
さて、IntelのCoreプロセッサは現在第11世代(開発コード名:Rocket Lake-S)が登場しており、それに対して本製品は1つ古い第10世代Coreをベースとした構成だ。
第10世代と第11世代Coreの違いに挙げられるのがPCI Express 4.0対応となる。現在、PCI Express 4.0に対応しているパーツは、NVMe SSDとグラフィックスカードが挙げられる。最新グラフィックスカードは、PCI Express 4.0 x16対応こそ果たしているが、実際にPCI Express 3.0と4.0で性能差があると言えるほどではない。GeForce RTX 3060クラスであればなおさらで、当面は焦る必要はないだろう。
より考慮しなければならないのは、NVMe SSDの方だ。こちらはx4レーンということもあって既に多くの製品が登場し、その転送速度はPCI Express 4.0 x4の上限に近いところまで達している。PCI Express 3.0 x4はその半分だ。
前述した通り、基本的にそこまで転送速度に不足は感じない。シーケンシャルアクセスよりもランダムアクセスの方が重要ということもあり、普段使いであればなおさらだ。大容量のゲームをさらに快適にしたい、4Kや8Kの映像といった大容量のデータファイルをストレスなく扱いたいというのであれば、PCI Express 4.0対応の第11世代モデルを検討した方が良いが、SSDの発熱を考えると現状がベターと言えるだろう。
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