新型「Google Nest Hub」の睡眠モニター機能を1カ月使って分かったこと山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/5 ページ)

» 2021年07月13日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

睡眠の傾向を本体もしくはスマホで参照できる

 さて、設置が完了すれば、後は睡眠データの取得および分析が自動的に行われるようになる。本製品の画面を右→左へスワイプすると表示されるメニューの中に、新たに「睡眠管理」という項目が追加されており、睡眠モニター関連のデータを閲覧できる。

 表示可能なデータは、床についた時間と就寝時間、起床時間、さらにいびきやせきの有無、外光の明るさも記録される。これらのデータを見ていると、入眠をしてしばらくは静かだが、時間が経つといびきをかき始めるとか、照明が明るくなってきたタイミングで目が覚めているとか、自分の睡眠の傾向が分かってくる。

第2世代 Google Nest Hub 上部のメニューに「健康管理」という項目が追加されている
第2世代 Google Nest Hub サマリーが表示される。まずは左側の円をタップする
第2世代 Google Nest Hub 「睡眠時間」「スケジュール」「睡眠の質」の3つの円が表示される。これがきちんと重なっているほど理想的な睡眠が取れていることになる
第2世代 Google Nest Hub 「睡眠時間」。実際に寝ていた時間帯がアナログ時計形式で表示される。この他に合計睡眠時間、眠りにつくまでの時間などが表示される
第2世代 Google Nest Hub 「スケジュール」。予定していた就寝時間および起床時間とのズレが表示される
第2世代 Google Nest Hub 「睡眠の質」。いびきやせき、明るさの変化から推測された睡眠データが表示される。睡眠が深い浅いではなく、単純に寝ていたか起きていたかだけのデータであることに注意しよう
第2世代 Google Nest Hub こちらは呼吸数を元にしたサマリー画面。ちなみに、呼吸数は通常12〜20RPMが正常値とのことだ
第2世代 Google Nest Hub 呼吸数を元にした今週の睡眠データ
第2世代 Google Nest Hub これは購入直後の状態。まだデータが取得されていないのでまっさらの状態だ

 これらのデータは本製品の他、Google Fitアプリを使ってスマホ上で確認することも可能だ。こちらはグラフィカルな要素こそ一部欠けるものの、週次に加えて月次や年次での統計値も確かめられるのに加え、歩数データなどGoogleアカウントにひもづく他のデータとまとめて参照できる。さらに不足分の睡眠データを手動で追加する機能もある。

 本体とアプリ、どちらで参照するのがベターかと問われると、基本的にアプリ(Google Fit)を用い、気になる項目だけは本体で見るという役割分担がよいと思う。本体は画面が細かく分割されているせいで行ったり来たりになる他、レスポンスがあまり高速ではないため骨が折れるからだ。ただしGoogle Fitアプリでの参照もスクロールの量が多すぎるなど一長一短はあるので、ユーザーの好みにもよるだろう。

第2世代 Google Nest Hub こちらはGoogle Fit上での表示。ホーム画面に表示される「眠っていた時間」というサマリーから、本体側と同じデータを参照できる(左)。日毎の睡眠データを参照したい場合は、下段の「日誌」からアクセスするのが手っ取り早い(中央)。就寝時間および起床時間の設定は、Google Fitアプリからも行える(右)
第2世代 Google Nest Hub 就寝していたスケジュールおよび時間の統計は、Google Fitアプリでは週次に加えて月次でも表示できる(左)。月単位で振り返ると傾向がよく分かる(中央)。下にスクロールすると日毎のデータも表示されている。ちなみに上部グラフをタップすることでポップアップ表示させることもできる(右)
第2世代 Google Nest Hub 日毎の睡眠データの詳細。眠っていた時間、寝床にいた時間、睡眠効率などが数値で表示される(左)。睡眠の質の分析データは本体で表示されるのと同じで、呼吸数も表示できる(中央)。呼吸数は週次/月次/年次での平均値表示にも対応している(右)

 本製品は肌に直接装着するわけではないため、睡眠分析の機能としてはおなじみの、レム睡眠とノンレム睡眠を判別する機能は搭載されていない。心拍数を測定できない以上、致し方ないだろう。ただし本製品は将来的にFitbitとの連携が予告されているので、そちらから取得したデータをGoogle Fitアプリ上で合わせて分析できるようになる可能性はある(後述)。

 この他、少々もったいなく感じるのは、設定した起床時間を過ぎるまでは、当日のデータを見られないことだ。どうやら起床時間を過ぎたタイミングでまとめて解析するサイクルになっているようで、例えば指定時間よりも早く目覚めて、当日その時点までの睡眠データがきちんと取得できているか確認しようとしても、前日のデータまでしか参照できない。

 そのため、睡眠時間が不足していればもう少し寝ようと考えていても、現状の仕組みでは確認できない。長期的なデータはGoogle Fit側で参照しつつ、本体側では速報値のような形であっても、リアルタイムに役立つメッセージを出せるようになれば、役割分担もはっきりして、より便利になりそうだ。

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