新型「Google Nest Hub」の睡眠モニター機能を1カ月使って分かったこと山口真弘のスマートスピーカー暮らし(5/5 ページ)

» 2021年07月13日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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将来的には有料化を示唆もその価値は十分

 以上、1カ月近くにわたって試用してみたが、この睡眠モニター機能に対する筆者の評価はかなり高い。これだけのために本製品を買ってよいレベルの高評価だ。

 最大の理由はやはり、スマートウォッチなどを身に付けなくとも、放っておくだけでどんどん睡眠データがたまっていくことにある。最近は睡眠モニター機能を使えるスマホアプリもあるが、本製品ならばアプリ起動の手間すらも必要なく、ただ寝るだけでよい。もちろん充電も不要だ。体重や血圧などと同様で、何カ月とデータを蓄積していくことで、さらに有用になっていくことは間違いない。

 個人的に興味深いのは、インカメラを搭載せず、ビデオ通話用途には利用できないという本製品のハンデが、今回の睡眠モニター機能ではむしろプラスになっていることだ。もしインカメラが搭載されていれば、睡眠データの分析に寝姿が使われていたことは避けられず、それはちょっと……と抵抗を感じる人も多かったはずで、結果的にカメラの不在が本製品ならではの価値を生み出しているのは面白い。

第2世代 Google Nest Hub Google Homeアプリ上の本製品の設定画面。「睡眠モニター」「クイックジェスチャー」は本製品ならではの項目だ(左)。睡眠モニター機能では、個別の機能の有効/無効の切り替えや再調整も行える(中央)。前述のいびき回りの機能は、ここでサウンドのアクティビティーをオフにすることで対処できる(右)
第2世代 Google Nest Hub Soliレーダーの採用により、ジェスチャーで音楽の一時停止などを行えるクイックジェスチャー機能を搭載する(左)。これ以外のディスプレイや音声回りの設定は、従来との違いはほぼない(中央、右)
第2世代 Google Nest Hub 機能の有効/無効は本体側でも切り替えられる。睡眠モニター機能はここから再調整も行える
第2世代 Google Nest Hub 前述のクイックジェスチャー機能も、使わない場合や誤動作につながる場合は無効にしておくとよい
第2世代 Google Nest Hub 睡眠モニター機能とクイックジェスチャー機能は、ともにMotion Senseを有効にすることで利用できる。同社のスマートフォン「Pixel 4」で初搭載された(が、その後継では削除された)機能だ

 ところで、本製品の睡眠モニター機能はプレビュー版とされており、来年、つまり2022年までは無料、その後は同社「Fitbit Premium」の機能として、サブスクリプション購入が必要になることが示唆されている。

 このあたり、サブスクでの提供となることに抵抗を感じる人もいるだろうが、ここまで1カ月使ってきた筆者からすると、有料でも使い続ける価値は(もちろん月額いくらなのかにもよるが)十分にあると感じる。またそうしたビジネスモデルが成立する可能性は十分に秘めているのは間違いない。

 既にGoogle Fitを起点にこうしたデータを収集しているユーザーには、本製品はまたとない製品と言えるし、あるいは本製品をきっかけに、Google Fitに各種フィットネスデータを集約し始めるのもありだろう。スマートディスプレイでありながら、他とは全く違う方向性へと進化し始めた本製品、無料期間を少しでも長く享受したければ、なるべく早くゲットすることをお勧めしたい。

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