最新のPCが欲しいけれど、いろいろあって買い換えられない――そんな人も少なくないだろう。そこで前回、グラフィックスカードを使って2016年12月に発売されたスリムデスクトップPC「Mate タイプMB(PC-MK37VBZGT)」をパワーアップする方法を検討した。
「ロープロファイルPCI Expressスロット対応」「GPU補助電源なしでも動く」「消費電力が低い」「ある程度新しい」という4つの条件を満たすグラフィックスカード(GPU)として、今回は玄人志向(CFD販売)の「RD-RX6400-E4GB/LP(Radeon RX 6400)」とAMD純正の「Radeon PRO W6400」を用いることとした。この記事では、Mate タイプMBへの組み込みと、簡単なベンチマークテストの模様をお伝えする。
約5年半前にリリースされたスリムデスクトップPCに、エントリークラスの最新のGPUを搭載すると、どのような結果になるのだろうか……?
今回グラフィックスカードでパワーアップをするMate タイプMB(PC-MK37VBZGT)
パワーアップに用いるRadeon PRO W6400(左)とRD-RX6400-E4GB/LP(右)のパッケージ
今回のパワーアップの対象となるMate タイプMB(PC-MK37VBZGT)の主なスペックは以下の通り。「メインメモリを増やした方がいいのでは?」と思う人もいるだろうが、今回はあえて“そのまま”のスペックでパワーアップを試みる。
- CPU:Core i3-6100(3.7GHz、2コア4スレッド)
- GPU:Intel HD Graphics 530(CPUに内蔵)
- メインメモリ:DDR4 8GB×1(シングルチャネル稼働)
- ストレージ:1TB SSD(Serial ATA 3.0接続)
- PCI Express 3.0スロット:x1スロット×1、x16スロット×2(うち1基はx4接続)
- 消費電力:約19〜174W(最大出力:210W)
- OS:Windows 10 Pro(64bit版)
今回用いるGPUの公称スペックは以下の通りだ。
- RD-RX6400-E4GB/LP(Radeon RX 6400)
- CU/レイアクセラレーター:12基
- ブースト(最大)クロック:2321MHz
- グラフィックスメモリ:4GB(GDDR6)
- Infinity Cache:16MB
- メモリバス幅:64bit
- メモリ速度:16Gbps
- 接続バス:PCI Express 3.0/4.0 x4(端子はx16相当)
- 映像出力:HDMI、DisplayPort
- Radeon PRO W6400
- CU/レイアクセラレーター:12基
- ブースト(最大)クロック:2331MHz
- グラフィックスメモリ:4GB(GDDR6)
- Infinity Cache:16MB
- メモリバス幅:64bit
- メモリ速度:16Gbps
- 接続バス:PCI Express 3.0/4.0 x4(端子はx16相当)
- 映像出力:DisplayPort×2
これら2枚のグラフィックスカードは、約5年半前に発売されたスリムデスクトップPCをどのくらいパワーアップさせてくれるのだろうか……?
Radeon PRO W6400W(上)とRD-RX6400-E4GB/LP(下)の実物。RD-RX6400-E4GB/LPは出荷時に通常プロファイルのブラケットが取り付けられているので、付属のロープロファイルブラケットと取り換えている(プラスドライバーが必要)
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