今回の発表に合わせて、Intelは今後のHPC/AI処理用のCPUとGPUのロードマップを“チラ見せ”している。その概要を紹介する。
CPUについては、今回登場したXeon MaxからHBM2を省略した「第4世代Xeonスケーラブルプロセッサ」が近いうちに登場するようだ。その後、Sappire Rapidsの改良版である「Emerald Rapids」(開発コード名)を投入し、プロセスルールを10nmから7nm(Intel 3)に微細化した「Granite Rapids」(同)をリリースする予定となっている。
ただし、Intelの図表をよく見てみると、Emerald Rapidsの世代にHBMメモリを統合するCPUはないようで、Granite Rapidsと同世代となる新型のXPUがその任を担うことになりそうである。
GPUについては、今回登場したIntel Data Center GPU Maxを改良した「Rialto Bridge」(開発コード名)が2024年に登場する予定となっている。Rialto Bridgeはデータセンターでの利用を想定した機能強化が行われる予定で、以下の特徴を備えているという。
Intelは、CPU、GPU、NPU(AIアクセラレーター)を統合した「XPU」という半導体の開発を計画している。その第1弾として登場するのが「Falcon Shores」(開発コード名)だ。
Falcon ShoresはHPC/AI処理に耐えうるCPU、GPU、NPUを「x86プロセッサのソケットに収まるサイズ」で実現するもので、メモリの容量と帯域をしっかりと確保した上で、消費電力当たりのパフォーマンスにも優れているという。また、Intelが推進している「IDM 2.0」に基づき生産される予定で、同社や他社が知的財産権を保有するオリジナル半導体(プロセッサ)も組み込めるフレキシブルさも備えている。
Intelとしては、将来のHPCやAI処理においてXPUを最有力視しているようだ。
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