10型未満のディスプレイを備える「超小型モバイルPC(UMPC)」は、一定のユーザー層から熱狂的な支持を受けている。このジャンルでは特に中国の新興メーカーが継続的に新製品を発表しており、中でも昨今はゲーミングに焦点を当てた「ポータブルゲーミングPC」への注目が強まっている。
一般的なUMPCと比べると、ポータブルゲーミングPCはより処理性能の高い(≒消費電力の高い)CPUを搭載し、ゲームを快適にプレイするためのパッド(コントローラー)も基本的には一体化されていることが特徴だ。モノにもよるが、外観はポータブルゲーム機に近いため、持ち運びもしやすい。
この分野では、比較的古株のGPD Technologyの他、ONE-Netbook Technologyの「ONEXPLAYER(ワンエックスプレイヤー)シリーズ」、AYANEO(アヤネオ)、AOKZOE(エーオーケー・ゾーイ)などが、さまざまな特徴を持つ製品を矢継ぎ早に投入している。
しかし、“矢継ぎ早”過ぎるがゆえに「どんなメーカーがあって、どんな製品があるのか」という認知が追いつかないことも事実だ。そもそも、昨今のPCゲームはハイエンド化が進む傾向にあることから、「“ポータブル”ゆえに、満足にゲームを楽しめないのではないか?」という意見もある。
そんなポータブルゲーミングPCへの認知を高めつつ、ありがちな誤解を解くべく、ハイビームは4月17日、Red Bull Gaming Sphere Tokyo(東京都中野区)において、同社が扱うポータブルゲーミングPCを一挙に紹介するイベント「ポータブルゲーミングPC 第1回 フェス」を開催した。
このイベントはリアル会場(抽選招待制)とオンライン配信のハイブリッド開催だったが、今回はリアル会場で取材する機会を得たので、現地の熱い様子をお届けする。
このイベントは、報道関係者は18時半集合、イベント会場のオープンが19時、イベントと配信が19時30分開始というスケジュールが組まれていた。
筆者は18時頃に会場に到着したが、会場へ通じる階段を降りていくと、すでに5人ほどが並んでいた。その多くは、イベントゲストの1人であるタレント兼ストリーマーの三田寺理紗さんのファンで、うち1人は都外からやってきたという。このイベントへの期待の高さが伺えた。
今回のイベントでは、司会の荒木美鈴さん、三田寺さんの他、「UMPCを愛してやまない人」としてインプレスの劉尭氏(PC Watchデスク)と、ハイビームの山田拓郎代表が登壇した(山田代表は「山田ゼータ」という名義だった)。荒木さんいわく「MC(司会である自分)とゲスト(三田村さん)とPCに詳しい人(劉記者)とクライアントの偉い人(山田代表)」が集まった格好である。
三田寺さんは過去に、ハイビームのアンバサダーを務めていたこともある(参考記事)。ゆえに「誰よりも早くポータブルゲーミングPCを広めてきた」という自負がある。なお、よくプレイするゲームは「Apex Legend」と「Dead by Daylight」とのこと。
劉記者は、PC Watchの開設2日目に「東芝Librettoを紹介した」と説明。「その頃は性能が限られていたが、今のUMPCはゲームもできるし仕事もバリバリできる。コンパクトなボディに高性能が詰め込まれているところに、ロマンを感じる」と、自己紹介の段階からUMPCへの熱い想いを語っていた。
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