ポータブルゲーミングPCの即売会も行われたというハイビーム「ポータブルゲーミングPCフェス」に行ってきた継続的な開催にも期待(3/4 ページ)

» 2023年05月02日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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ポータブルゲーミングPCデビューでチェックしたいポイントは?

 ONEXPLAYER 2の解説が終わったところで、三田寺さんとハイビームのスタッフ(2人)による「出張みたでらげーむ」が開催された。プレイするのは、三田寺さんがよく遊ぶというバトルロイヤルシューティングゲーム「Apex Legends」だ。

 当然(?)、ゲームは1人1台のONEXPLAYER 2を使って進められた。外部映像出力を通して会場のディスプレイに映し出される3人のプレイする様子は、本当にスムーズ。「本当にポータブルゲーミングPCのプレイ画面なのか?」と思うほどである。

 プレイ終了後、三田寺さんは「通常、こういうゲームは、自分の部屋にこもって行う場合が多いけど、オフラインで集まって楽しめるのが、ポータブルゲーミングPCの良さだと実感した」と感想を述べた。

ハイビームチーム ハイビームチームは、この日のために練習を重ねてきたという
Apex Legends ONEXPLAYER 2で「Apex Legends」をプレイしている画面が映し出される。カク付きは特になく「本当にポータブルゲーミングPCでやっているの?」という状態だ

 採用するCPU(APU)次第で、ゲームを快適に楽しめるようになったポータブルゲーミングPCだが、「これから購入(デビュー)したい!」という人は、何を基準に端末を選べばいいのだろうか。山田代表がポイントを絞って解説した。

ポータブルゲーミングPCの選び方 話は「ポータブルゲーミングPCの選び方」に進む

画面サイズ

 Nintendo Switchの「OLED(有機ELディスプレイ)版」には、7型ディスプレイが搭載されている。山田代表は、これに搭載されている7型というサイズが新しい標準だと語る。

 よりコンパクトなものを望むなら「GPD WIN4」や「AYANEO AIRシリーズ」がお勧めともいう。

 一方で、MMORPGやスポーツゲームでは、より大きな画面だと臨場感が増す。そのような場合は、「AOKZOEシリーズ」や、今回フィーチャーされているONEXPLAYER 2のように8型台のディスプレイを備えるモデルがベターとのことだ。

CPU/APU

 今回のイベントでは、多くのポータブルゲーミングPCが展示されたが、「AYANEO AIR」以外の全モデルがRyzen 7 6800Uを搭載していた。山田代表によると「最新ゲームをプレイしたいのであれば、これ(Ryzen 7 6800U)一択」だという。

 一方で、Ryzen 7 6800Uを搭載するモデルは値段が比較的高い。FPS(一人称視点のシューティング)ゲームを遊ばない、あるいはやりたいゲームが決まっていて、それほど性能が高くなくても問題ないのであれば、前世代の「Ryzen 7 4800U」「Ryzen 7 5800U」、あるいはIntelの「第11世代Core i7プロセッサ」を搭載する手頃なモデルでも十分に遊べるとのことだ。

ストレージ

 ポータブルゲーミングPCでは、本体ストレージにSSDを採用しているものが多い。データへのアクセス速度に問題はないが、容量をどれくらいにすればいいのか、という悩みが残る。

 山田代表は「(容量は)512GB、1TB、2TBのものがあるが、今の標準は1TBで、これだけあればPCとして使う領域とゲームプレイ用の領域を分けることができる」と1TBモデルをお勧めしていた。「どんどんゲームをインストールするという人であれば、2TBという欲張り仕様もあり」ともいう。

フォームファクタ(形状)

 ポータブルゲーミングPCの多くは、Nintendo Switchにならった形状をしている。そのため、ゲーム以外の用途で使えないのではないか、という誤解を持たれがちである。

 しかし、ポータブルゲーミングPCの中には、オプションで専用のキーボードを用意しているモデルもある。劉記者は「キーボードを付けられるONEXPLAYER 2なら、仕事もできる。ゲームだけをしたいのであれば、その他のポータブルゲーミングPCでもOK」と語る。

 もっといえば、GPDの「GPD WIN Max2」は、ビジネス利用を想定してコンバーチブルタイプの2in1と形状を採用している。山田代表は「GPD WIN Max2なら、コントローラー部を隠せるので、仕事用のPCとしても使える。10型ディスプレイを搭載しているので、迫力のあるプレイも楽しめる」と、“いいとこ取り”のしやすさをアピールしていた。

 途中、猫カフェにAYANEO AIRを持ち込んで「ヤギのゲーム」(Goat Simulatorのことだと思われる)をプレイしていたという三田寺さんが、「猫カフェに行ったのなら、もっと猫を見て!」と荒木さんに突っ込まれるシーンもあり、会場は笑いに包まれていた。

GPD WIN Max2 荒木さんが「偽装用PC」と言うGPD WIN Max2は、パッドを隠すことができる

ゲームはどうやって買う?

 ゲーミング初心者を意識してか、今回のイベントでは「PCゲームをどこから調達すればいいのか?」という解説もあった。

 最近のPCゲームは、配信プラットフォームを介した販売が主流で、米Valveの「Steam」、米Microsoftの「Xbox Game Pass」、そして米EPIC Gamesの「EPIC GAMES」が主なプラットフォームになっていることが紹介された。

 ちなみに、司会の荒木さんは、日本マイクロソフトのXbox専門番組「インサイドXbox」に出演していたこともある。Xbox Game Passの紹介のくだりで、荒木さんが「サブスクで遊べるのは100タイトルだけじゃありません! 400タイトルくらいあります!」と説明を始め、その後、解説が止まらなくなるという一幕もあった。


 イベントの最後で、出演者が各自、次のような感想を語った。

 「フェスを開いてもらったおかげで、UMPCってなんだろうと思っていた人にもその良さが届くし、実物を触ってもらうことができる。もっとUMPCがいろいろな層の人に届けばいいなと思った」(三田寺さん)

「UMPCが一同に並ぶ機会はなかった。今、出ているものがそろっていて、とてもうれしい。ニヤニヤしてしまう」(劉記者)

 「eスポーツの会場にもなるすばらしい場所でポータブルゲーミングPCの紹介をすることができてありがたかった。またこのような機会を設けたい」(山田代表)

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