2019年から始まった「GIGAスクール構想」。ここで導入された児童/生徒用の学習用端末のリプレースが順次進められている。リプレースのピークは2025〜2026年度となることに加えて、「校務DX(デジタルトランスフォーメーション)」推進の観点から教職員のICT環境の整備も進められている。これらのことから、PCメーカーや周辺機器メーカーは教育関係の展示会へと積極的に出展し、自社の強みをアピールしているのが現状だ。
6月5日〜7日にTFTビル(東京都江東区)で開催された「NEW EDUCATION EXPO 2025」でも、多数のPC/周辺機器メーカーが出展していたので、この記事ではPC関連のブースを紹介したい。
ASUS JAPANのブースでは、高性能な教師用端末から、GIGAスクール構想第2期(GIGA 2.0/Next GIGA)用の端末まで、さまざまなノートPCが展示されていた。
教師用端末としての利用を想定した「ASUS ExpertBook P5」は、14型液晶とCore Ultra 200Vプロセッサを搭載したCopilot+ PCだ。「ASUS BR1204F」はNext GIGA向け学習用端末としての利用を想定したノートPCで、12.2型液晶とIntel N100/N150プロセッサを備えるコンバーティブルタイプの2in1製品だ。
「ASUS Chromebook CM30 Detachable」は、10.5型液晶とMediaTek Kompanio 520を搭載したデタッチャブルタイプのChromebookだ。「ASUS Chromebook CZ12 Flip」は、12.2型液晶とKompanio 520を搭載したコンバーティブルタイプのChromebookとなる。いずれもNext GIGAにおける学習用端末としての採用をにらんでおり、SoCとしてKompanio 520を採用することで価格を抑えている。
Dynabookのブースでは、Next GIGA向け学習用端末「dynabook K70」「Dynabook Chromebook C70」が展示されていた。
両モデルは「端末が滑りやすく、机から落下してボディーが破損する」という現場の教師の声を元に作られた端末で、他社製品と比べてコンパクトなため、狭い小学校の机に置いても省スペースで済み、誤って落下させにくくなっている。
天板の外周に、滑りにくく衝撃にも強い熱可塑性ポリウレタン(TPU)を採用しているため、机をある程度傾けても滑り落ちないのも強みだという。
NEW EDUCATION EXPO 2025の出展メーカーのほとんどは、先に開催された「EDIX 東京 2025」にも出展していた。それに対して、富士通は本イベントのみの出展だ。
今回の展示は、最軽量構成で約730gの「LIFEBOOK U9313/R」など、モバイルノートPCを校務向け製品としてアピールしていた。その他、コストパフォーマンスの高い校務向けノートPCや、学習用端末としての導入を想定した11.6型液晶搭載コンバーティブル2in1 PC「LIFEBOOK U3114X/SEG」なども展示されていた。
LIFEBOOK U3114X/SEGは、旧製品に比べて画面ガラスの厚みを25%増やしてタッチパネルのガラス割れを防止したり、外れにくいキートップを採用したりするなど、頑丈さを高めているのが特徴だ。
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