ヤフー、チャットアプリを意識した「Yahoo!コミュニケーションメール」発表

» 2013年08月20日 16時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

専用アドレス「yahoo.ne.jp」も開始

 ヤフーは、8月20日にAndroid対応アプリ「Yahoo!コミュニケーションメール」を提供する。Google Playから無料でダウンロードできる。iOS版の提供は現在検討中だ。

 Yahoo!コミュニケーションメール(以下、YCM)は、専用のメールアドレスを利用するコミュニケーションツールだ。導入時に利用するメールアドレスとパスワードを登録する。文字列は「ユーザー任意の文字列@yahoo.ne.jp」で、ユーザー任意の文字列は半角文字3文字以上29文字以内。利用するメールアドレスとYCMの登録はSMSによる認証手続きが必要になる(そのため、SMSが利用できるSIMを差したスマートフォンだけで利用可能)。

Yahoo!コミュニケーションメール

 yahoo.ne.jpのメールアドレスは、SMTPに対応していないため(ほかにPOP、IMAPも公式にはサポートしない)、実質的にYCMでしか使えない。yahoo.ne.jpアドレスの実体は「Yahhoo ID」で、メールアドレスを登録するとYahoo IDが1つ割り当てられることになる。このYahoo IDは、システムがランダムに決めた半角16桁の文字列をアサインする。

 ユーザーに割り当てたYahoo IDは、Yahoo! Japanにyahoo.ne.jpのメールアドレスとパスワードでログインするか、YCMのパスワード変更、利用停止メニューで確認できる。なお、ヤフオク!など、Yahoo Japan!で支払い機能を伴うサービスについては、利用するときに個人情報を入力する必要があるため、個人認証などのセキュリティは確保できるとヤフーでは説明している。

ローカル電話帳の相手とだけ“交流”可能

 YCMは、迷惑メールの受信や間違った相手への送信を防ぐために、送受信できる相手をデバイスの電話帳に保存するアドレス(とキャリアメール、ユーザー指定ドメインメール、そして、yahoo.co.jpドメインメール)に限定している。ただし、電話帳に登録していない知り合いからメッセージを受信した場合は、受信の通知だけを表示し、その通知画面から電話帳に登録することでメールの送受信が可能になる。

 YCMの画面デザインは、LINEやFacebookメッセンジャーなどのリアルタイムメッセージアプリを意識した“吹き出し”を時系列で並べるレイアウトを採用する。メッセージは会話の継続性を重視してあて先をキーにして並べる。メッセージは専用のオンラインメールサーバに10Gバイトまで保存可能で、同じアドレスとYCMを使えば複数のデバイスで参照可能だ。

 受信したメールは「受信BOX」「その他BOX」「ブロック」のいずれかに保存する。受信BOXは電話帳登録アドレスのリストを表示し、ブロックにはそれ以外のメールを保存する。なお、「その他BOX」には、キャリアメール、ユーザー指定ドメインメール、そして、yahoo.co.jpドメインメールなどを表示する。送る相手によってドコモ、au、ソフトバンクのそれぞれに対応した絵文字が選択可能だ。

 なお、LINEなどでユーザーが多いスタンプやメール検索、削除機能は運用開始当初は実装していないが、後日サポートする予定だ。ただし、差出人アドレスのユーザー入力、カーボンコピー(Cc、Bccともに)、自動転送はなりすまし防止のため、実装する予定はない。また、受信したメールのフォルダ管理や自動振り分け、また、受信拒否機能も実装しないとヤフーでは説明している。

受信したメールは3つのフォルダに自動で振り分ける。迷惑メールを防ぐため、受信BOXにはデバイスの電話帳に登録したアドレスが送ったメールだけを表示する(写真=左)。画面は、LINEのようなリアルタイムメッセージアプリのような吹き出しを並べたデザインを採用する(写真=中央)。絵文字もメールを送る相手によって3キャリア対応から選ぶことが可能だ(写真=右)

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