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» 2014年06月30日 10時18分 UPDATE

親でも分かる! 図解モバイル:スマホ料金を安く抑えられる“格安SIM”で話題の「MVNO」ってどんなもの?

スマホの月額料金が安くなる“格安SIM”を支える「MVNO」という仕組みは、一体どのようなものなのでしょうか。

[村上万純,ITmedia]

 スマートフォンの月額料金を安く抑えられるという“格安SIM”や“格安スマホ”がにわかに話題になっていますが、これらのサービスを実現している「MVNO」とは一体どういった仕組みなのでしょうか。

自前の通信設備を持っていないMVNO

 MVNOとは「Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)」の略称で、携帯電話やPHSなどの無線通信網を自前で持たない事業者を指します。一方で、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなど自前の通信網を持つ事業者をMNO(Mobile Network Operator、移動体通信事業者)と言います。MVNOはMNOの通信網を借り受けることでユーザーにサービスを提供しています。

MVNOは誰でもなれる?

 これまで、携帯電話やPHSなどの無線通信事業を始めるには高いハードルがありました。基地局などの設備とネットワークを全国規模で構築するのに多額の資金が必要で、なにより電波を使うための免許を総務省から割り当ててもらう必要がありました。

 また、全てのユーザーが携帯電話会社のフルパッケージを使うわけではなかったり、今ある電波と通信網を活用してさらに多様性のあるサービスを提供した方がいいという考えも出てきたりしました。無線・有線通信市場におけるプレーヤーを増やすことで競争が生まれ、新しい市場やビジネスチャンスも広がります。

 こういった背景から、NTTドコモを始めとするキャリアがほかの通信事業者に自社の通信回線を貸し出すようになりました。ただ自社回線を使ってより安い通信料のサービスを提供することもできるため、多額の設備投資をしてきたキャリア側からするとあまり気乗りしない仕組みともいえるでしょう。

そのMVNOは、キャリアが要求する条件を満たせば最安で数百万円ほどで参入可能なため、MNOと異なり多くの事業者に間口が開かれています。日本では2001年に日本通信が初めてMVNO事業者として市場に参入しました。

MVNOの仕組み

 では、具体的にMVNOがどういった仕組みなのかをイラストとともに見ていきましょう。先述したように、MVNOはMNOに設備料金を払う代わりに通信網を借り受けています。ユーザーはMVNOからサービスを提供されていますが、実際にはMNOの通信回線を使用しています。MVNO事業者が独自のサービスを提供することで、各ユーザーが利用スタイルに合った使い方をできるメリットがあります。一方で、通信エリアや通信速度などに制限がかけられるデメリットもあることに注意しましょう。

photo MVNOの仕組み

ポイント

  • 多様化するユーザーニーズと新市場開拓の可能性からMVNOが生まれた
  • MNOと異なり、MVNO市場は比較的容易に参入できる
  • MVNO各社が独自のサービスを提供しており、ユーザーにとっては選択肢が増える

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