10月24日に「iPad Air 2」と「iPad mini 3」のWi-Fi+Cellularモデルを発売するNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイル。3社とも従来機種からの買い換えを進めるため、iPhoneに続いてiPadでも「下取り」プログラムに力を入れている。
“下取り”というと今使っている端末が一体いくらになるのか? が気になるところだが、各社のiPad下取りは査定額以上に対象ユーザーや適用条件に大きな違いがある。そこで各社のサービス内容をまとめてみた。なお価格や諸条件については、10月24日から11月30日に適用されるものだ。
ドコモの場合、iPad Air 2/mini 3を購入するときだけでなく、ほかのスマートフォンやタブレット(dtabを除く)、フィーチャーフォン、データ端末の購入時でもiPadを引き取ってくれる。iPadはドコモが販売したものはもちろん、Wi-Fiモデルや他キャリアモデル、さらにSIMロックフリーモデルも下取り対象に入っている。
auとソフトバンクは、下取りの条件を“iPad購入時”に限定しているのが違いだ。auは同社のiPad Air 2/mini 3を購入する場合、ソフトバンクはiPad Air 2/mini 3に加えてiPad Air/mini 2/Retinaディスプレイモデル/iPad miniの購入時でも下取りプログラムが利用できる。2社ともWi-Fi+Cellularモデルについては、自社が販売したものしか下取りせず、他社が販売したiPad、SIMロックフリーのiPadは対象外だ。
利用できる条件 | ドコモ端末(dtabを除く)の購入 | iPad Air 2/iPad mini 3の購入 | iPad Air 2/iPad mini 3/iPad Air/iPad mini 2/iPad Retinaディスプレイモデル/iPad miniの購入 |
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他キャリア版の下取り | ○ | × | × |
Wi-Fiモデルの下取り | ○ | ○ | ○ |
SIMフリーモデルの下取り | ○ | × | × |
受付場所 | 店頭、オンラインショップ | 店頭 | 店頭、オンラインショップ |
還元方法 | 購入端末の割引またはドコモポイントとして付与 | Wi-Fi+cellularモデル:WALLETポイントとして付与 Wi-Fiモデル:購入端末の割引 |
購入端末の割引(24分割)またはTポイントとして付与 |
下取り後の還元方法も各社の違いが大きい。ドコモの場合、店頭での新端末購入時にiPadを預けると、端末価格から査定額分を割り引く。割引しない場合やオンラインショップで購入する場合は、後日ドコモポイントにチャージされる。
auは店頭でのみ下取りプログラムを受け付ける。下取りに出すのが旧Wi-Fi+cellularモデルなら、査定額分をWALLETポイントにチャージ。WALLETポイントで新機種を購入することも可能だ。しかしWi-Fiモデルの場合、下取りの査定額は新機種の割引のみに使われ、WALLETポイントにはチャージされない。auは下取りに出すのがWi-Fi+cellularモデルかWi-Fiモデルかで違いがある。
ソフトバンクモバイルは店頭とオンラインショップの双方で下取りを実施。査定額を毎月の通信料金の割引に充てるか、Tポイントにチャージするかを選択できる。割引なら24回に分割して行われ、毎月の料金から査定額分が値引きされる。
それでは3社が下取りするiPadの査定額を比べてみよう。なお、各社とも下取りは1契約につきiPad1台のみ。複数台をまとめて下取りに出すことはできない。
査定額はいずれもiPadに故障や破損がない場合の最大額で、税込金額で統一した。ドコモはWi-Fi+cellularモデルもWi-Fiモデルもストレージ容量が同じなら同一価格。auは機種ごとの査定額を通信方式とストレージ容量で細かく分類、ソフトバンクはWi-Fi+cellularモデルとWi-Fiモデルで違いはあるが、ストレージ容量による差をなくしている。
下取りする機種 | ドコモ(ドコモポイントの場合) | au | ソフトバンク | |
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iPad Air | 128Gバイト | 2万1600円(2万pt) | Cellular:2万2000円 Wi-Fi:2万520円 |
Cellular:2万2800円 Wi-Fi:2万1600円 |
64Gバイト | 2万520円(1万9000pt) | Cellular:2万1000円 Wi-Fi:1万9440円 |
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32Gバイト | 1万9440円(1万8000pt) | Cellular:2万円 Wi-Fi:1万8360円 |
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16Gバイト | 1万8360円(1万7000pt) | Cellular:1万9000円 Wi-Fi:1万7280円 |
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iPad mini Retinaディスプレイモデル (iPad mini 2) |
128Gバイト | 1万6200円(1万5000pt) | Cellular:1万7000円 Wi-Fi:1万4040円 |
Cellular:1万6800円 Wi-Fi:1万6200円 |
64Gバイト | 1万5120円(1万4000pt) | Cellular:1万6000円 Wi-Fi:1万2960円 |
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32Gバイト | 1万4040円(1万3000pt) | Cellular:1万5000円 Wi-Fi:1万1880円 |
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16Gバイト | 1万2960円(1万2000pt) | Cellular:1万4000円 Wi-Fi:1万800円 |
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iPad Retinaディスプレイモデル (第4世代iPad) |
128Gバイト | 1万6200円(1万5000pt) | Cellular:1万8000円 Wi-Fi:1万5120円 |
Cellular:1万6800円 Wi-Fi:1万6200円 |
64Gバイト | 1万5120円(1万4000pt) | Cellular:1万7000円 Wi-Fi:1万4040円 |
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32Gバイト | 1万4040円(1万3000pt) | Cellular:1万6000円 Wi-Fi:1万2960円 |
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16Gバイト | 1万2960円(1万2000pt) | Cellular:1万5000円 Wi-Fi:1万1880円 |
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iPad mini | 64Gバイト | 9720円(9000pt) | Cellular:1万2000円 Wi-Fi:9720円 |
Cellular:1万1040円 Wi-Fi:9720円 |
32Gバイト | 8640円(8000pt) | Cellular:1万1000円 Wi-Fi:8640円 |
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16Gバイト | 7560円(7000pt) | Cellular:1万円 Wi-Fi:7560円 |
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iPad(第3世代) | 64Gバイト | 7560円(7000pt) | Wi-Fi:3240円 | 7560円 |
32Gバイト | 6480円(6000pt) | |||
16Gバイト | 5400円(5000pt) | |||
iPad 2 | 64Gバイト | 5400円(5000pt) | Wi-Fi:3240円 | 5400円 |
32Gバイト | 4320円(4000pt) | |||
16Gバイト | 3240円(3000pt) | |||
iPad | 64Gバイト | 3240円(3000pt) | Wi-Fi:3240円 | 3240円 |
32Gバイト | 2160円(2000pt) | |||
16Gバイト | 1080円(1000pt) | |||
当然だが、各社とも最も高く買い取るのはiPad Airで、ソフトバンクのWi-Fi+cellularモデルが2万2800円で最も高い。iPad mini Retinaディスプレイモデルはauの1万7000円、iPad Retinaディスプレイモデルもauの1万8000円が最高額だ。しかし、64Gバイト以下のモデルやWi-Fiモデルについてはソフトバンクのほうが高くなっている。iPad miniも最高値はauだが、Wi-Fiモデルや16G/32Gバイトモデルでは、全体的にソフトバンクのほうが優位になっている。
価格差が特に大きいのが、iPad(第3世代)以前のモデル。この世代はauがWi-Fiモデルしか下取らないうえ(自社でWi-Fi+cellularモデルを販売していないため)、さらに3機種とも3240円に統一。ストレージ容量できっちり分けたドコモ、Wi-FiモデルもWi-Fi+cellularモデルも高めに設定したソフトバンクの間で、iPad(第3世代)の64バイトなら2倍以上、初代iPadの16Gバイトで3倍の差が開いた。
金額だけを比較するとドコモの劣勢に見えるが、先に紹介したように新型iPad以外を購入する時も利用でき、さらに他キャリアのiPadも下取り対象とするなど、間口が広い。iPhoneの下取りと同じように、画面が割れたiPadにも査定額を設定(iPad Airの128Gバイトで6480円、初代iPadの16Gバイトで324円)しているの点も大きな違いだ。
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