5980円のフィーチャーフォンはどんな感じ? FREETEL「Simple」を購入してみた奇跡的に入手成功

» 2015年09月16日 11時45分 公開

 2014年5月に発表され、同年8月に発売を予定していたFREETEL(プラスワン・マーケティング)のフィーチャーフォン「Simple」。発表後、音沙汰のなかったSimpleだったが、2015年6月に行われたブランドリニューアルの発表会で「2015年夏」に発売することが改めてアナウンスされた。そして、8月24日には発売日と先行予約の開始が発表、4日後の28日に発売となった。実に、最初の発表から1年3カ月ほど待たされたことになる。

 その名の通り、Simpleは音声通話とSMS(ショートメッセージ)の送受信に特化したシンプル仕様のフィーチャーフォン。スマートフォンやタブレットと、通話用の携帯電話を分けて持ち歩いている人にとっては待望の機種だ。筆者も、待ち焦がれていた1人である。

 この記事は、筆者がSimpleを手に入れ、開封するまでの記録を記したものである。

先行予約に失敗、量販店でも買い損ねたが……

 当初は、オンラインショップでの先行予約するつもりだった。しかし、その計画は失敗した。同じ考えの人が多かったようで、開始当日に予約受付が終了してしまったのだ。

 「これは店頭での当日販売に賭けるしかない」と思い、とある家電量販店に足を運んだ。すると、先客が相当いたようで、既に売り切れ。しかも、次回入荷は未定と言われ……。

 オンラインショップで販売される気配もなく、しばらく手に入らないのかな……と諦めかけていたところ、8月31日に偶然立ち寄った別の家電量販店で、Simpleの在庫が3台あることを耳にした。今までのことを振り返り、「ここで買わなければ、一生手に入らない」と、迷うことなく1台購入。後日、生産終了の報が出たことを考えると、この判断は大いに正しかったようである。

 購入した家電量販店では、保証書に印を押す代わりに貼り付け用レシートを渡すようになっている。そのため、Simpleのパッケージは一切開封されることなく、筆者のもとにやってきた。今までキャリアの端末しか買ったことのない筆者にとっては、あまりにも“衝撃的”なことだった。

 ともあれ、紆余曲折あったものの、あこがれのSimpleを手に入れることができたのである。

photo 封を切られることなく手渡された「Simple」のパッケージ

同梱品:かんたん“すぎる”説明書に不安を感じる

 Simpleのパッケージは、iPhoneのそれに雰囲気は似ているが、そこまで大きくはない。自らビニールフィルムを破るという“初体験”を経て、さっそく開けてみる。

 最初に姿を現すのは、「かんたんマニュアル」だ。紙の表裏に簡単な操作方法が記されているだけの、「読んで字のごとし」を地で行く簡易な説明書となっている。Simpleという製品名だけに、機能だけではなく説明書もシンプルに、ということなのだろうか。

 先ほども述べたとおり、Simpleは音声通話とSMSに特化した端末だが、「FMラジオ」「オーディオプレーヤー」や「ボイスレコーダー」も搭載している。簡易マニュアルには、これらの使い方が記載されていない。FREETELのWebサイトに行けば、詳細な取扱説明書がある……と思ったら、同梱されているかんたんマニュアルのPDFファイルしか用意されていなかった。それならWebサイトの「よくある質問」を見ると、使い方が……書いてなかった。「かんたんマニュアルに載っていないことは、自分で使い方を研究してくれ」、ということなのだろうか……。

photophoto パッケージを開けると、まず「かんたんマニュアル」が出てくる(写真=左)。かんたんマニュアルは、本当に簡単な内容となっている(写真=右)

 本体の同梱物は、ACアダプタ、Micro USBケーブル、バッテリー(取り外し可能)、かんたんマニュアル、保証書、 安全のしおりの7点。バッテリーの容量は1000mAhで、通話とSMSに特化した端末としてはかなりの大容量だ。メーカーは、「普通に使って1週間は電池が持つ」とアピールしているが、この容量なら十分納得できる。ACアダプタの出力は1Aなので、充電も早そうだ。

photo パッケージの内容物

本体:電源のオン/オフが高速

 本体を取り出して、リアカバーを外すと、SIMカードスロットとmicroSDスロットが顔を出す。SIMカードスロットは、2つあり(デュアルスロット)、右側(スロット1)はW-CDMA/GSM用、左側(スロット2)はGSM専用となっている。そのため、国内キャリア(MVNOを含む)のSIMカードは、右側のスロットに挿さないと国内で通話ができないので注意しよう。海外旅行・出張をよくする人は、左側のスロットに海外事業者のSIMカードを入れておくと、日本からの電話を逃さず待ち受けつつ、現地の電話と安価に通話できて便利だ。

 microSDスロットは、最大で32GバイトのmicroSDHCに対応している。主にミュージックプレーヤーやボイスレコーダーのデータを置いておく用途に使う。

photophoto リアカバー(とバッテリー)を外すと、SIMカードスロットとmicroSDスロットが姿を見せる。SIMカードスロットは2つあるので、右側に国内用、左側に海外用を挿しておくと便利(写真=左)。筆者は、懐かしのボーダフォン(現・ソフトバンク)のUSIMカードを入れて使うことにする

 本体の右上には、ストラップホールが付いている。本体が小さいだけに、紛失防止のためにもこういう配慮はありがたい。

photo ストラップホールもばっちり用意

 いよいよ、バッテリーを入れ、リアカバーをしっかり閉めて電源を入れる。日本のフィーチャーフォンと同様に、発話キーの長押しで電源を入れることができる。ここで特筆したいのは、その起動スピードだ。ぜひ動画で確認して頂きたいが、約15秒で起動を完了し、アンテナピクトが立った。スマホはもちろん、日本の一般的なフィーチャーフォンよりも早く起動する。

 電源オフも、発話キーの長押しでできる。こちらも5秒ほどで完了する。病院など、携帯電話の電源を切らなければならない場所で、すばやく電源を切ることができるのは良いことだ。

Simpleの電源を入れてみた。かなりの高速起動だ
Simpleの電源を切ってみた。こちらもかなり高速だ

 Simpleは、FREETELのSimple専用プランのSIMカードを入れて使うことを想定しているが、筆者が試した限りはソフトバンクのUSIMカード(フィーチャーフォン契約)でも正常に電話の発着信・通話とSMSの送受信が可能だった。これが、「SIMロックフリー」の醍醐味だ。

photophoto ソフトバンク(旧Vodafone)のUSIMカードで電話の着信(写真=左)もSMSの受信(写真=右)もバッチリOK

 予定からおよそ1年遅れて発売となり、あっという間に販売を終了してしまったSimple。にも関わらず、個体差が激しいようで、ネットでは「売り逃げ」「地雷」など、購入者の悲痛な声が少なからず聞こえてくる。幸い(?)筆者が購入した個体は、特に問題なく使えている。

 冒頭にも述べた通り、Simpleはスマホ・タブレットとは別に、通話用の携帯電話がほしい、という筆者にとっては待望の機種だ。これからも、じっくり使い込んでいきたいと思う。

photo 「iPhone 6 Plus」と「Xperia feat. HASTUNE MIKU SO-04E」と並べてみる。コンパクトな通話用フィーチャーフォンとして、Simpleを活用していきたい

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