4月14日に熊本県で発生した大地震の影響で、携帯電話各社のサービスに影響が出ている。
NTTドコモでは益城町と甲佐町の一部エリアで通信障害が発生した。15日6時20分頃から、音声通話・データ通信がつながりにくいあるいは利用できなくなっている。詳細は復旧エリアマップで確認できる。
原因は地震による設備の停電または伝送路故障とみられ、ドコモによるとバックアップ電源が失われた可能性が高いという。
KDDI(au)とソフトバンクには現時点で通信障害が発生していない。
益城町と甲佐町の一部エリアで発生していたドコモの通信障害は、18時47分に回復した。
これとは別に14時14分頃から、ドコモ回線から熊本県内の固定電話への音声通話がつながりにくい状態になっている。被災地への通信が集中する輻輳(ふくそう)が原因だという。
災害発生時には通信が集中し、つながりにくくなる輻輳(ふくそう)が発生する。これが続くと通信網そのものがダウンするため、ドコモとソフトバンクは14日夜に一部で通信規制を実施した。
ドコモは地震発生直後の21時26分ごろから23時25分頃まで、熊本県と九州の一部エリアで、VoLTE対応端末から固定電話および他社携帯電話への音声発信(被災地からエリア外への電話)を、50%の割合で規制した。
またソフトバンクは地震直後から23時過ぎまで、熊本県内への音声着信(エリア外から被災地への電話)に規制をかけた。現在は2社とも規制を行っていない。
KDDIは現時点まで通信規制を行わなかったが、通常よりも回線が混み合ったことで一時的につながりにくくなったという。
3社は地震発生に合わせて、災害用伝言板を開設。安否情報を音声メッセージで送信できる「災害用音声お届けサービス」も提供中だ。MVNOなどユーザーは、NTT東日本/NTT西日本が提供している「災害用伝言板(Web171)」が利用できる。
また九州の公衆無線LAN(Wi-Fi)スポットでは、契約・登録なしでネット通信ができるSSID「00000JAPAN」を無料開放している。
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