ユーザーと一緒に作る「mineoファンの集い」レポートSIM通

» 2016年08月18日 06時00分 公開
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 ケイ・オプティコムが運営するMVNOサービス「mineo(マイネオ)」は、7月30日に大阪で、翌31日には東京で、大規模オフ会「mineoファンの集い」を開催。今回取材した東京会場には、抽選で選ばれた100名のmineoファンを招待し、3部構成のトークセッションが行われました。

mineoファンの集い

 第1部は「mineoを知る」と題して、モバイル事業戦略グループ モバイル事業戦略チーム チームマネージャーの森隆規氏が登壇し、MVNO市場動向と今後の取組みについて説明。

MNOとMVNOのこれまでの競争軸

 大手キャリア(MNO)と格安SIMを提供する事業者(MVNO)は、料金やサービスの違いでそれぞれのセグメントで競争をおこなっていました。しかし昨今、MNO事業者の格安プランや、MVNO事業者のさらなる低価格化、サポートの強化など、競争は激化しています。

mineoは「MVNOだからこそできること」に注視

 mineoではそうした競争に参加するのではなく「MVNOだからこそできること」に注視し、「Fun With Fans!」という独自のブランドステートメントを掲げ、ユーザーとmineoが一緒に「便利で、楽しくて、面白く」を創っていると話しました。

一般のユーザー層がMVNO事業者を選ぶポイント

 MVNOの市場動向として今年の春商戦以降、女性と20代の男性の加入者比率が上昇していると報告。そのなかで、一般のユーザー層がMVNO事業者を選ぶポイントは「安心感・メジャー感」、「身近さ、口コミ」、「サービスラインアップ」の3点がセットになっているそうです。

 そこでmineoは、一般層への不安払拭と競争激化に対して、「安心感の醸成」と「Fun with Fans!を中心とする価値向上」で他の事業者との差別化を図っていきたいと語りました。

安心して乗り換えできるサービスを拡充

 安心して乗り換えできるサービスの具体例として、「通話定額30/60」や端末ラインアップの充実、スマホ操作アシストなど、これまでの取り組みを紹介しました。

アンテナショップが、東京・渋谷にもオープン

 併せてmineo専任スタッフが常駐するアンテナショップもその強みとしています。関西を中心として展開してきたアンテナショップが、東京・渋谷にもオープンしmineoブランドの体験やコミュニティーづくりに活用していくとのこと。

 第2部は「mineoを考える」と題して、来場者の質問に答えるディスカッションが行われました。来場者からはIT記者さながらの高度な質問や意見が寄せられ、mineoファンのMVNOに帯するリテラシーの高さを垣間見ることができました。

第3部は「MVNOを議論する」と題したトークセッション

 中には、「mineoのイメージキャラクターがベッキーさんから、なぜ葵わかなさんに変更したのか?」といった質問も寄せられ、少しホッとしました。この質問には「あまり”色”の付いていない女優さんがいいなということで、年齢が若くこれから活躍されそうな方ということで選びました」と説明し、その舞台裏は結構ドタバタとしていたことを明かしました。

 第3部は「MVNOを議論する」と題して、mineoの森氏と、グループマネージャーの上田晃穂氏に加え、ゲストとしてインターネットイニシアティブ(IIJ) ネットワーク本部技術企画室 担当課長の佐々木太志氏と広報部 技術広報担当課長の堂前清隆氏を交えてトークセッションが行われました。

IIJの佐々木氏と堂前氏がゲスト参加

 上田氏は、mineoよりも2年早く事業を開始しているIIJを「良くできる長男」と表現し、自身は「末っ子」と例え、「勉強を教えて貰いながら、いつかは抜かしてやろうと思っている」と事業推進の意欲を明かしました。

 一方で佐々木氏は、mineoが業界初のau回線を使ったMVNOビジネスを立ち上げた際「心の底からビックリした」と語り、その後もビジネスを成功させていることから「手強いライバルになっていくのではないか」と同業ならではのエールを送りました。

 続いて、MVNOのSIMの端末動作について、mineoでは全部の端末を購入し動作検証をしているとのことで、地道で大変な確認作業の様子を紹介しました。

mineoが実施する動作確認の様子

 堂前氏も、IIJがiPhoneやiPad、Android端末で動作検証をしているとしたうえで、新たに携帯電話の基地局シミュレーターを購入し、緊急地震速報などが表示されるのか検証していると報告しました。MVNOのSIMでも緊急地震速報に対応しているそうですが、海外メーカーの端末によっては表示されないこともあるとのこと。そこで、端末メーカーに日本の表示に合わせるようにフィードバックする活動もしているそうです。

IIJでは緊急地震速報の信号を送信するテストをしているという

 イベント終了後は、参加者とmineoスタッフとIIJのスタッフを交えた懇親会が行われました。懇親会では、回線速度をチェックするスピードテストは、数字ではわかりにくいので、動画を観て重いなど、ユーザーが使っている状態で、速い遅いが分かるようなものが欲しいという意見や、20代男性から店舗に期待しているという意見からリアルな接触が大事であると感じたとのことでした。

 MVNOの一般層への普及は、料金が安くなったことを実感したユーザーを通じて、人から人へ繋がっていくということの積み重ねも重要です。今回のファンの集いを通してmineoは信頼や安心を大切に築いていこうとしていることがわかりました。

(文:mi2_303)

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