1月9日から12日(米国太平洋時間)に米ラスベガスで開催された「CES 2018」。それに合わせて、LenovoがGoogleのVRプラットフォーム「Daydream」に関連する製品を2つ発表した。米国では2018年第2四半期(4〜6月)の発売を予定している。
日本では販売検討中の2製品だが、「Lenovo Mirage Camera with Daydream」のWi-Fiモデルについては、実機から日本発売を意識したと思われる2つの要素を見いだすことができた。
Mirage Cameraは、Wi-Fi(無線LAN)やBluetooth、LTE/3G(LTEモデルのみ)といった無線通信を単体で行える。そのこともあって、2200mAh(8.4Wh)と比較的容量の大きいリチウムイオンバッテリーを搭載している。このバッテリーはユーザー自身が取り外し・交換することも可能だ。
同カメラのバッテリーをよく見ると、日本における技術基準に適合していることを示す「PSEマーク」と、マーク記載に当たって必要な情報が印字されている。
異なる製品で同じバッテリーを用いることは多い。日本未発売の製品にPSEマーク付きバッテリーが添付されることも珍しくない。しかし、日本で発売するならバッテリーのPSEマークは“必須”。Mirage Cameraはバッテリー面で「日本レディ」といえる。
日本で通信をする無線機器は、原則として「特定無線設備の技術基準適合証明等(技適など)」を取得し、法令に基づく方法で「技適マーク」を表示する必要がある。
先述の通り、Mirage Cameraは日本での販売は「検討中」だが、CES 2018に展示されたWi-Fiモデルでは、バッテリーを外すと技適マークの印字を確認できる。
無線機器の認証取得にはコストがかかるため、販売予定のない国における認証は取得しないことも多い。Wi-Fiモデルにおいて技適などを取得していることは、日本でもMirage Cameraの販売をしっかりと検討している何よりの証拠だろう。
手軽かつ手頃な価格のVRカメラを目指すMirage Camera。販売価格は現時点では未定だが、300ドル(日本円で約3万3000円)以下を目指しているという。Wi-Fiモデルは検査・認証の面で日本発売への備えは“万全”だが、繰り返しながら日本での販売は「検討中」となっている。
世界初の単体稼働するDaydreamヘッドマウントディスプレイ「Lenovo Mirage Solo with Daydream」と合わせて、日本での発売を期待したい。
(取材協力:Consumer Technology Assosication)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.