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» 2011年03月18日 13時23分 公開

山谷剛史の「アジアン・アイティー」:ラオスにITは、あるのか?ないのか? (1/3)

日本にいてベトナム、カンボジア、ラオス、と聞くと、どうしても硝煙の香りをいまだに感じてしまう。しかし、ラオスはITを忘れるほどに“のんびり”だった!

[山谷剛史,ITmedia]

ラオスはきょうものんきだった

 ラオスは、東南アジアでも特に所得水準が低い内陸の仏教国だ。アジア全域を飛び回っているビジネスマンから「ラオスのIT事情ですかー、本当に何もないっすよ」といわれてしまうこの国に、本当にITは存在しないのだろうか。いや、これまで訪れたモンゴルや、キルギスウズベキスタンはもとより、あの! チベット自治区の西の果てだってITは存在した。ラオスだって、大丈夫、のはず。

 数年ぶりに訪れた首都のビエンチャンは、何も変わらずのんびりとしている。しかし、観光地ではインフラがかなり整備されていた。外国人向けのホテルが集中する地域では、無線LANが利用できるカフェやレストランが並び、インターネットの回線速度は隣の中国と変わらない。むしろ、中国からアクセスできないFacebook、twitter、YouTube、そして、ニコニコ動画にアメーバブログ、Yahooブログなどなど、日本発のコンテンツにもアクセスできる束縛のなさが心地よい。

 仏教、寺院、凱旋門では、デジカメとフォトプリンタを肩に下げた“記念撮影&DEP”おじさんがわさわさと集まっている。とはいえ、謙虚なラオス人だけに、強引な客引きは一切せず、観光客から声がかかるのをじっと待つ。商売が成り立つのだろうか……、と思ったら地元のラオス人やタイ人の観光客からのリクエストで休むひまもない。写真といえば、ビエンチャンの中心部にある写真屋では、中古のコピー機とPCをそれぞれ数台備えていて、コピーや印刷にも対応する“地元のビジネスセンター”として利用されていた。

ラオスの観光地で活躍する「記念撮影&DEP」おじさん。ポータブルカラープリンタが必需品だ

ラオスではこのような写真スタジオが多い。そのほとんどがプリンタやコピー機を備えて「街のビジネスセンター」としても利用されている

 ラオスでは、多くの世帯が高等教育を受けるだけの所得を得ていない。そのため、大学の数も少ない。その数少ない大学のキャンパスでは、外国の資本で作られたコンピューター室を学生が利用する一方で、学生も学生食堂のテーブルて自分のノートPCを使いながらミーティングをしている。学生それぞれが専用の「ThinkPad」や「dynabook」を持っている大学周辺には、学生がノートPCを持ち込んで印刷ができる印刷屋も営業している。

富裕層の子息が多い大学では、各自がノートPCを所有し、キャンパス近くにあるショップで印刷をする

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