次は「健康管理」だ──富士通、「らくらくパソコン4」に新しい方向性歩数もケータイから簡単に転送(2/2 ページ)

» 2011年05月31日 22時17分 公開
[池田憲弘,ITmedia]
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シニア層の関心や課題にも対応したPCへ

 富士通執行役員の齋藤邦彰氏は、らくらくパソコンの専用電話相談窓口に寄せられる相談の中でOfficeやはがきの作成に関する質問が最も多いという調査結果を述べた。この傾向を受けて、今回のらくらくパソコン4では新たにOffice Personal 2010のテンプレートとして「お手本集」を搭載している。これは、回覧板やお小遣い帳、写真付き日記などの実用的な文書が簡単に作れるようになるテンプレートだ。はがきの作成においても「レイアウト選択」「スペースに文章を入力」「印刷」という3つのステップだけで、年賀状等のはがきが作成できるようなアプリケーションを導入した。

 らくらくホンの歩数や活動量のデータをPCに取り込むという機能も、歩数計を利用するらくらくホンのユーザーが多いというライフスタイル調査が背景になっている。取り込んだ歩数や活動量、消費カロリーなどのデータがグラフ形式で表示されたり、毎日の食事の写真を記録することもでき、日々の健康管理を日記を書くような手軽さで行えるようになっている。

photophotophoto FMVらくらくパソコン4(写真=左)。らくらくホンをセットするだけで、自動でPCに画像や歩数のデータが転送される(写真=中央)。PCに重ねてどこに何を差せばいいのかをナビゲートする「つないでほシート」は従来製品から継承されている(写真=右)
photophotophoto 今回のらくらくパソコンでは歩数や活動量のデータも自動で転送されるよう機能が向上した。日々のデータはグラフでまとめられる(写真=左、中央)。キーボード操作が苦手な人も多いため、タッチパネルでも入力できるようになっている(写真=右)

 そのほか、キーボードが苦手な人に向け、画面に50音順のかな配列を表示してタッチ操作で文字入力を行える「タッチ文字入力」や「らくらくキーボード」も色分けにより母音キーを強調するなど、ハードウェアの特徴は従来製品を引き継いでいる。

 サポートも充実しており、1年間無料で利用できる「購入者専用電話相談窓口」(2年目以降は1件につき3000円)、専任スタッフが訪問してPCの設定を行う「専用訪問サービス(有料)」に加え、サポート担当者がインターネットを経由してユーザーのPC画面を参照しながらアドバイスする「リモートサポート」や、リモートサポートの際にメモを取らなくても済むように、自動で画面をキャプチャしてくれる「らくらく操作メモ」がある。

photophoto シニア層のPC・携帯利用シーンに合わせた機能強化を行った

 今回のらくらくパソコン4では、文章作成やインターネットを簡単にする、という従来のコンセプトに加え、シニア層の関心事である“健康管理”というニーズに一歩踏み出した。これからは「かんたん」だけではなく、シニア層の多様なニーズに訴求する商品展開をすることが予想される。ターゲットであるシニア層に役立つ商品になることで、彼らを親に持つ子供がプレゼントに購入するというようなパターンも増えていくのではないだろうか。


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