「3930Kのほうが入手困難です」――Sandy Bridge-Eデビュー直後の動向古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2011年11月21日 11時00分 公開
[古田雄介(ぜせ)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]
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「ハイエンド系で超レア状態は、Core i7-3930KとAMD FX-8150ですかね」

Sandy Bridge-Eの特徴を解説するドスパラ パーツ館のPOP。解説POPは、新プラットフォームの登場時には欠かせないという

 既報のとおり、先週初めの11月14日にインテルのハイエンドCPU「Sandy Bridge-E」が発売された。

 ラインアップは、上位の「Core i7-3960X Extreme Edition(6コア/3.3GHz/最大3.9GHz)」と下位の「Core i7-3930K(6コア/3.2GHz/最大3.8GHz)」で、価格は9万円前後と5万円前後。インテルのコンシューマー向けハイエンドCPUとしては、2008年11月にNehalem世代のCore i7(コードネーム:Bloomfield)が登場して以来、3年ぶりの新プラットフォームとなるだけに、発売初日から好調に売れているようだ。

 特に人気が高いのは下位の3930Kで、多くのショップが週末を待たずに売り切れの札を出していた。フェイス秋葉原本店は「最上位の3960Xを狙う人もいますが、さすがに高額なので、割安感から3930Kを選ぶ人が多いです。動作クロックも100MHzしか違いませんし、3960Xが3Mバイト多い15Mバイトの3次キャッシュを備えることを気にしなければ、確かに3930Kがお買い得ですしね」とコメントする。

 この傾向から、3960Xは週末時点で在庫を残しているショップが多かったが、「それでもSandy Bridge-Eは対応マザーなどに比べてCPUが圧倒的に不足しているので、時間の問題でしょう。どちらのモデルも再入荷のメドが立っていませんしね」(ドスパラ パーツ館)という。

 一方、Sandy Bridge-Eが登場したことで、AMDの8コアCPUが徐々に買いやすくなっているとの話も聞いた。AMDのFXシリーズは4コアと6コア、8コアのラインアップをそろえているが、このうち8コアの「FX-8150/8120」が突出して売れている。両モデルとも11月初旬に登場して以来“入荷即売り切れ”状態を続けていたが、先週末はFX-8120の在庫を確保しているショップが多かった。

 某ショップは「ハイエンド志向のユーザーの買い気をSandy Bridge-Eに幾分か取られたのと、HDDショックの影響でマシン一式を組む動きにストップがかかったことが関係しているのかなと思います。ただ、完全に動きが止まったわけではなく、ちょうど供給量とのバランスが取れた感じになっているんですよ。本心を言えば、年末にかけてインテルとAMDの新CPUを大量に売り出したいんですけど、のんびり見守るしかないですね。とりあえず、いまアキバに来ればCore i7-3930KとAMD FX-8150以外はなんとか手に入ると思ってもらえれば」と話していた。

新CPU登場を告知するフェイス秋葉原本店のPOP。3930Kの値段部分には「売切」シールが張られていた(写真=左)。比較的在庫が多かった、インテル「Core i7-3960X Extreme Edition」(写真=中央)。ソフマップ秋葉原本館のCPU陳列ケース。Core i7-3960XとAMD FX-8120のストックが並ぶ(写真=右)

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