求む! 日本の“スター”プロゲーマー若いゲーマーがPCの自作も盛り上げる(1/2 ページ)

» 2012年11月25日 12時41分 公開
[長浜和也,ITmedia]

どうして、海外のPCゲームイベントはこんなに盛り上がる?

 コンシューマー市場に対して「ゲーミングディスプレイ」という立ち位置を訴求するBenQの製品「XL2420T」を」公式液晶ディスプレイとして採用したのが、世界規模でゲームイベントを主催している「Intel Extreme Mastaers」(IEM)だ。11月22日からシンガポールのデジタル家電イベント「SITEX 2012」の会場で同時開催している「Intel Extreme Masters Singapore」は、2012年から2013年を通して行うIEM Season 7の一戦という位置づけで、この大会で優勝したチームは、2013年3月にCeBIT 2013の会場で行うIEM決勝大会に参加する資格が得られる。

 IEMは、2012年から2013年のSeasonが7年目となる。Intelが資金面や機材の手配を行い、イベントの実施的な運営はESL(Electric Sports League。さらにその運営は独のTurtle Entertainnment TV)が行っている。IEM Singaporeでは、「StarCraft 2」と「League of Legends」のそれぞれで予備トーナメントと予備リーグ戦、そして、決勝トーナメントを行う。2段階の予選と決勝トーナメントを実施するだけあって、イベント期間も木曜日から日曜日の4日間にわたり、それぞれ、夜の21時まで熱戦を繰り広げるという、かなりヘビーなスケジュールだ。

 しかし、これまでCeBITの取材で見てきたIEMの決勝だけでなく、SingaporeのIEMも、会場には10代20代をはじめとする若いゲームユーザーが観客席を埋めていた。このように、IEM(IMEに限らず世界的に成功している大規模なゲームイベントのいずれも)では、若い世代のゲームユーザーが多数参加しているのが特徴だ。

Intel Extreme Masters Singaporeのメインステージ。客席は映っていないが、平日にもかかわらず、若いゲーマーで満席だった(写真=左)。2013年3月のCeBIT 2013で行うグランド決勝の勝利チームに与えるトロフィー(写真=右)

イベントを盛り上げるのは設備よりMC

 IEM Singaporeの会場構成、特にゲームプレイヤーが関係する予選会場、そして、メインステージの設備や構成、MCをはじめとするイベント運営側の設備は、CeBITで行っているそれとほぼ共通する。メインステージに設けた大画面映像表示装置には、オーディエンス向けのゲーム画面を流して、発生した戦いやイベントなどをMCが実況することで観客にゲームの進行や経過を解説する。また、ステージ手前にはプレイヤー1人1人の前に大画面ディスプレイを用意して、それぞれのプレイヤーのゲーム画面も観客は見ることができるようになっている。

 大スクリーンによるゲーム画面の紹介やMCによる実況は、ゲームイベントでは定番の“設備”だが、大規模なゲームイベントでは、多くの観客が見られるように(もしくは、多くの観客を集められるように)、規模に見合ったサイズの機材を十分に用意している。

メインステージには大画面ビジョンを設置してオーディエンスモードでゲームの状況を紹介する(写真=左)。さらに、各プレイヤーの前にも大画面ディスプレイを用意してそれぞれのゲーム画面を見せる(写真=右)

 しかし、ゲームイベントを盛り上げるのに最も重要なのが、MCの“話術”だ。RTSでは、地味に流れる段階とその場その場で同時多発的に戦いが盛り上がるシーンが交互にやってくるが、地味なフェーズでも観客を飽きさせず、盛り上がったシーンでは、混乱することなくそれぞれの戦いで起きたイベントを的確に、かつ、エキサイトに実況することで、観客(特に若いゲームユーザー)はステージの戦いを“楽しむ”ことができている。

ステージ裏側に設けた運営ブース(写真=左)。ここでMCがゲームの実況をおこない、観客やストリーミング配信を視聴するゲーマーを興奮させる(写真=右)

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