世界の艦船の位置は「Google Maps」で見れば分かる(条件付)勝手に連載!「海で使うIT」(1/2 ページ)

» 2013年02月08日 12時30分 公開
[長浜和也ITmedia]

個人のPCでも「世界の艦船」の位置を確認できる

 Google Earthではないが、Google Mapsを利用したWebサービスを使えば、世界中で運行している船舶の位置や動静を、自宅の机や布団の中にいながらにして知ることができる。有名なところでは「Marine Traffic」や「Ship Finder」などが提供している船舶動静表示サービスがあるが、このサービスでは「AIS」(Automatic Identification System)と呼ぶシステムで利用するデータをオンラインWebマップに“ほぼ”リアルタイムで表示する。

AISデータをオンラインマップにプロットして利用するサービスを提供している「Marine Traffic」(写真=左)と「Ship Finder」(写真=右)

 AISについては、この一連の連載でもこちらこちらこちらで紹介しているが、その仕組みを簡単に説明すると、船舶がGPSで得た移動情報や自分で入力する船舶関連情報をVHF無線で送信してほかの船舶や陸上の海上交通管制施設に告知するシステムだ。位置情報には、GPSで得た現在位置の緯度と経度、速度、針路が含まれ、船舶関連情報には、船名に船のサイズ(全長、幅など)、そして、船の種類や目的港などの情報が含まれる。

 このVHFで送られてくるAIS情報を専用受信機で受け取ったほかの船舶や陸上施設は、AISデータを利用して電子海図や電子マップに表示すると、軍艦のCIC(Combat Information Center)や空港の管制室にあるディスプレイのように、AISを使っている船舶位置や速度と針路のベクトルを表示して、その行動を把握できる。このAIS送受信機は小型のものなら10万円以下で購入可能で、実際にヨットやパワーボードなどの小型船舶に取り付けて運用している個人ユーザーもいる。受信専用機なら2万円台でも購入可能だ。

AIS受信専用のSmart Radio 161は2万円を切る価格で購入できる(写真=左)。PC用航法ソフトに受信したAISデータを利用して船舶位置や速度針路情報を表示する(写真=右)

インターネットで公開しているAISデータをオンラインマップにプロット

 この、AISデータを受信する陸上施設は、その多くが海軍や沿岸警備隊といった公的機関が運用している。日本では海上保安庁の管轄だ。これらの施設が受信したAISデータはインターネットで公開しており、このインターネット上のAISデータをオンラインマップにプロットして利用できるようにしたサービスが、先ほど紹介したMarine TrafficやShip Finderとなる。Marine TrafficもShip FinderもWebサービス以外にiOSやAndroid、Windows Storeアプリを用意しているので、スマートフォンやタブレットデバイスでも利用できる。

 Marine Trafficはオンラインマップとして「Google Maps」を使用している。世界中の沿岸海域をカバーしており、日本も利用海域に入っている。日本周辺のエリアを拡大すると、船の種類ごとに色分けした船舶位置アイコンが姿を現す。そのアイコンにマウスカーソルを合わせると、船名をポップアップで示し、さらに左クリックすると、船の詳細情報を表示する。

Marine Trafficはアフリカ大陸の東側沿岸を除くほぼ全世界の沿岸海域をカバーする(写真=左)。日本沿岸も太平洋側日本海側で利用できる(写真=右)

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