触ると危ないNUCケースと“8っぽい”Mini-ITXマザー搭載ベアボーンCeBIT 2013

» 2013年03月12日 15時19分 公開
[長浜和也,ITmedia]

全身ヒートシンク!のSilverStone“NUC”ケース

 SilverStoneがCeBIT 2013で公開したNUCフォームファクタPCケース「PT14」は、ボディパネルにアルミニウムを用いて放熱性を高めている。ボディパネルの内側には、ヒートパイプを用いてCPUやチップセットから発生した熱をボディパネルに誘導するユニットを取り付けているなど、ボディ全体を効率の高いヒートシンクとして機能する機構を採用することで、システムをファンレスとすることが可能になるとSilverStoneでは説明している。

ボディパネルにアルミニウムを用いたNUCケース「PT104」

 ただし、CPUからの熱伝導の効率を高くしてボディパネルに誘導するだけに、SilverStoneが行ったテストでは、ボディ表面の温度が70度を超えてしまうことがあったという。この状態で机上において利用するには危険すぎるので、SilverStoneでは、オプションのファンユニットを用意してボディ表面を「ユーザーに危険を及ぼさない温度まで下げる」(SilverStoneスタッフ)ことで、机上設置を可能にした。

 PT14のサイズは、106(幅)×122(奥行き)×37(高さ)ミリで、ボディ内部の容積は0.478リットルとなる。出荷開始予定は4月からで、日本市場にも投入する計画だ。なお、実売予想価格については未定となっている。

底面側に設けているクーラーファンはオプションで、ユーザーが触る恐れがない場所に設置する場合はファンレス構成で運用可能という(写真=左)。ボディパネル内側には、CPUとチップセットから熱を誘導するヒートパイプを取り付けている(写真=右)

BMWとコラボレーションしたASRockベアボーン

 ASRockは、Intel 8シリーズ“らしき”マザーボードの参考展示のほかにも、Intel 8シリーズ“と思われる”マザーボードを組み込んだゲーミングPC向けベアボーンキットをCeBIT 2013で公開した。海外のゲーミングPCというと、フルタワーの大型ケースに派手なギミックとLEDのイルミネーションを搭載し、いかついデザインを施すイメージがあるが、ASRockが公開したゲーミングPCは、コンパクトなサイズに加えて、米国BMWデザインワークスによるデザインを採用している。

米国BMWデザインワークスがデザインを監修したASRockのコンパクトゲーミングPC向けベアボーン

 ケース内部に組み込んだマザーボードは、Mini-ITXフォームファクタ準拠で、型番には「Z87E-ITX」とあるので、Intel 8シリーズのチップセットを搭載している可能性が高い。Z87E-ITXは、メモリスロットを2基用意するほか、Serial ATAインタフェースを6基搭載する。また、mSATAで使用するインタフェースも1基確認している。拡張スロットでは、PCI Express 3.0 x16対応を備えており、ベアボーンではライザーカードを利用することで2スロット厚のグラフィックスカードの搭載が可能になっていた。

 バックパネルに用意するインタフェースには、4基のUSB 3.0に2基のUSB 2.0、eSATAのほか、映像出力インタフェースとして、HDMI、DisplayPort、DVIを備える。また、無線接続で使うロッドアンテナを取り付けるインタフェースも2基用意する。なお、前面の円形モジュールはLEDになっていて、システムの温度やファンの回転数、駆動電圧など、ハードウェアステータスを表示する予定だ。

BMWのデザインは外装だけでなく、内部機構にも及び、冷却性能を確保するエアフローやメンテナンス性を考慮したギミックを備えている(写真=左)。搭載するのはMini-ITXフォームファクタに準拠した「Z87E−ITX」だ。その仕様は型番からいろいろと想像を巡らせてほしい(写真=中央)。正面に用意した円形LEDでは、ハードウェアステータスを表示するという(写真=右)

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