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» 2013年07月02日 16時20分 UPDATE

直近のSurface売上額、iPadを超えていた:日本MS、Windows 8.1+機器ビジネスを強化──「チャレンジャーとして挑む」

日本マイクロソフトが2014年度戦略方針を説明。好調のコマーシャルビジネスに加え、コンシューマービジネスも「チャレンジャーとして、デバイスビジネスを強化する」方針を打ち出した。ただ、WP8、Xboxへの言及は少なかった。

[岩城俊介,ITmedia]
photo 日本マイクロソフトの樋口泰行社長

 日本マイクロソフトは7月2日、新年度(2014年度)の経営方針記者説明会を実施。就任5年目を終えた日本マイクロソフトの樋口泰行社長が2013年度の振り返りと日本マイクロソフトとしての新年度方針を説明した。

 「我々はチャレンジャーとして取り組む。就任より5年、そのうち3年は変革のための土台作りに注力した。真に日本で信頼される企業に──を目標に2011年に社名を変更。パートナーからもその姿勢が表れてきていると評価していただいた。

 ソフトウェア資産や連携性、これらをきちんと継承した形でデバイスビジネスに挑む。“後出しじゃんけん”と言われようとも、デバイスも、サービスも、パートナー企業とのソリューションもシームレスに連携していることがマイクロソフトの強み。2014年度は“デバイス&サービスカンパニー”に変革すべく取り組む」(日本マイクロソフトの樋口社長)


photophotophoto 2013年度の結果とクラウドに注力する法人ビジネス方針

 同社の法人向けビジネスはFY13まで2年連続で2ケタ成長を実現し、堅調さをアピール。クラウドプラットフォーム(PaaS)「Windows Asure」、サブスクリプション型のクラウド連携ソフトウェア(SaaS)「Office 365」、加えて2014年4月にサポート終了するWindows XP/Office 2003のリプレース需要も挙げられる。

 「XPサポート終了は企業の責任として鋭意告知活動を行っている。2013年4月の会見より、(XPの延長サポート終了に関する)認知度は20ポイント増の64%、移行検討を始めた社は22ポイント増の77%、国内Windows XP利用率も6%減となり、企業向けPRの効果は出ている。もう少し(終了に)近づいてきたらコンシューマー層にも積極PRする」(樋口社長)

photophotophoto Windows/Officeのソフトウェア分野を中心に、サービスとデバイス分野もシームレスに連携しながらより強化。日本マイクロソフトはパートナーとの連携も軸に据えたソリューション展開も行い、「デバイス&サービスカンパニー」を目指す。特にデバイスビジネスの強化を推進する

 一方、個人向けビジネスはスタンダードPC機器販売数が市場で前年比約2割減となるなど、市場としては厳しい状況が続く。こちらは安価傾向のタブレットが台頭したことで、顧客の購買需要が“一時的”にタブレットに向いているにすぎないと樋口社長は説明する。「とはいえPCは平行してみなさん使われている。また、タブレットを買ったはいいが、あまり使えないと気づき始めている。この点で、Officeもキーボードも使え、ビジネスにも使えるWindows 8マシンならびにSurfaceの評価が急速に高まっている。また、今後はその使い方からPC/タブレットと区分けして考えることも自然になくなっていくと想定され、合計して考えれば伸びていると見なせる。また、この理由で専用機的/単一機能的な機器は魅力が少なくなっていくと思う」(樋口社長)

photo 2013年内にリリース予定のWindows 8.1(写真は8.1 Preview)

 Microsoftは、主力OSの次期アップデート「Windows 8.1」を2013年内にリリース予定。「Windows 8をリリースして頂戴したユーザーフィードバックの反映は特に迅速に行う方針。スタートボタンを復活させ、デスクトップUIとModern UIをシームレスに、さらにBing、SkyDriveとも自然に連携しより便利に活用できるようユーザー意見を取り入れながら刷新していく。今後、8.1以降も“ラピッドリリース”する」(樋口社長)。6月27日(現地時間)に公開した中上級者や開発者を対象にしたプレビュー版「Windows 8.1 Preview」はすでに10万ダウンロードを超え、出足は好調。Modern UI版アプリ開発支援を従来比2倍の規模に拡充する方針も打ち出した。

 「デバイスビジネスの強化」は新年度の要とする。2013年度は自社製Windowsタブレット「Surface/Surface Pro」の投入で、他Windows OSを採用するPCベンダーと軋轢が生じるとされたが、PCベンダーと連携した“Windowsエコシステムの強化・拡大”の方向はこれまで通り順調で、悪い関係には決してなっていないと強調。あわせて、これまで個人向けだったSurfaceの法人向け展開も2014年度第一四半期(2013年9月まで)に開始する。

 「確かにほぼ同じ構成の機器を出せばライバルになるかもしれないが、そうではなくトータルで“Windows陣営”を盛り上げようという考え方。法人向けにも専門で売る部隊を編成して挑むが、告知前にも関わらずすでに100件を超える法人から引き合いがある。教育市場にもワールドワイドではSurface RTを特価で販売する施策を打ち出すが、日本でも準備している。近日中に発表できると思う」(樋口社長)

 Surfaceも想定外に好調。「量販チャネルにおいて、先週まで4週間ベースでの売上げ額がiPadを超えていた。棚スペースは小さいが、販売数量は五分。我々も驚いている」(樋口社長)

 「量販店の販売データを見ると、パートナー企業のWindowsマシンではなく、どちらかというとAndroidタブレットを食っている──という結果も出ている」(日本マイクロソフト コンシューマー&パートナーグループリテールビジネス統括本部の横井伸好本部長)

 と、タブレット市場で出遅れた“Windows陣営”の巻き返しを繰り返しアピールした。

 一方、他国では比較的積極推進するWindows PhoneXboxの国内展開における方針は多く語られなかった。

photophoto Windows Phone 8搭載スマートフォン「Lumia 925」、次世代ゲーム機「Xbox One」

 「毎度の回答で恐縮だが、Windows Phone 8の日本展開ついては、お知らせできる時期がきたらしっかりお知らせしたい。もちろん日本でも早期にはと思っている。Xboxビジネスは、Windows 8ローンチに合わせてXboxをゲーム機ブランドからMSのトータルエンタテインメントブランドに変えたが、現在は過渡期。もちろんキーになるマイルストーンはXbox Oneになるが、日本展開においてはそのビジョンはまだ固まっていない。方針が固まったら早急にお知らせしたい」(樋口社長)

photophoto このほか、Microsoftの資産・強みを生かした政府連携施策、ICTを活用した教育分野への活動も推進する

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