Google、モバイル決済サービスを準備中――Bloombergが報じる

» 2011年01月06日 15時12分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 これはGoogleウォッチャーの間では半ば公然の秘密となっていることだが、米Googleは、買い物客がレジで携帯電話をかざしたり、端末の画面をタップするだけで商品を購入できる決済/広告サービスを立ち上げる予定だ。

 このサービスはGoogleの「NFC(Near Field Communication)」技術がベースとなる。NFCとは近距離無線通信用のプロトコルだ。

 この技術では、NFCチップとセンサーが搭載されたスマートフォンを、センサーが組み込まれた決済端末やポスター、ステッカーなどに向けてタッチするだけで、支払いを済ませたり、製品やサービスに関する詳しい情報を取り込んだりできる。

 Googleの決済サービスに関するニュースを報じたのはBloomberg BusinessWeekだが、Googleのこれまでの発言に注意していれば、昨年11月中ごろから同社がこの計画を示唆していたことが分かる。

 その時期は、Googleのエリック・シュミットCEOが、製品名をテープで隠した韓国Samsung製の「Nexus S」端末をデモで披露したときと一致する。

 後で分かったことだが、そのNexus S端末にはNFCチップとオランダのNXP Semiconductorsのソフトウェアスタックが搭載されていただけでなく、NFCをネイティブでサポートする「Android 2.3」が採用されていた。ちなみに、Nexus Sは使っていて実に楽しい端末だと感じた。

 さらにGoogleはNexus Sの発表に続けて、NFC技術を組み込んだ特殊なステッカーをオレゴン州ポートランドの事業者に配布し始めた。このステッカーを使えば、店先で商品の宣伝ができるのだ。

 このステッカーはモバイル決済には対応していないが、Nexus Sユーザーはポートランド市内の商店街を散策しながら携帯端末をステッカーに向けてタッチすると、店内の商品について詳しい情報を得ることができる。わたしの手元にあるNexus Sのテスト機にはこのステッカーが1枚付属しており、スキャンするときちんと機能した。

 Googleは昨年8月、カナダのZetawireの買収に伴い、モバイル決済技術を取得した。Zetawireは、モバイルバンキング、広告、認証管理、クレジットカード/モバイルクーポン決済処理用のアプリで特許を取得している。

 GoogleがAndroid 2.3、Nexus S、ZetawireなどでNFCに力を入れているのは、モバイル決済分野で同社が壮大な計画を持っているからだとしか思えない。

 米調査会社iSuppliによると、NFC技術を搭載した携帯電話の世界出荷台数は、2014年に2億2010万台に達する見込みだ。この数字は、2010年の5260万台の4倍に相当する。

 Bloombergの報道によれば、Googleのサービスは今年登場する可能性がある。わたしもそう確信している。Googleの計画を遅らせる障害があるとすれば、それは製品の問題だけだろう。GoogleはNFC技術の一部を自社で開発した。

 NFCを利用したモバイル決済機能は、Googleと米Appleとの間の新たな戦いの場になりそうだ。Appleでは、今夏後半に投入予定の「iPhone 5」向けに独自のNFCプランを練っている。カナダのResearch In Motion(RIM)もNFC技術を開発中であり、電子決済プロバイダーの米PayPalもNFC市場に参入しようとしている。

 これは単なる偶然ではない。ReadWriteWebのサラ・ペレス氏は、NFC市場の状況および同市場におけるGoogleの位置を正確に分析している。

 はっきり分かっていることが1つある。Googleが携帯電話にNFC技術を組み込めば、わたしが使っているDROID Xを含め、現在のポピュラーなAndroid携帯の魅力が大幅に減少するということだ。これは、使っているアプリがAndroidの最新版に対応しないというのとはレベルが違う話だからだ。

 NFCを利用するには、さまざまな機能をAndroidおよびチップに組み込む必要があり、Googleや米Verizon Wirelessがわたしの端末にそういった機能を無線配信するというようなわけにはいかない。あと2年ほどしたら、わたしも新しい端末を探すことになりそうだ。

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