ソフトバンクモバイルは7月25日、“プラチナバンド”とよばれる900MHz帯の周波数を使った携帯電話サービスを開始した。対応する機種であれば、室内やビル街などの障害物が多いエリアや、山間部など基地局から距離があるエリアでつながりやすさの向上が期待できる。
都内で行われたプラチナバンドスタートイベントでは、白戸家のお兄ちゃんでおなじみのダンテ・カーヴァーさんが「電波が遠くまで届き、カバーエリアが3倍に広がる」「ビルなどの障害物も回り込んで届く」といったプラチナバンドの利点をアピールした。
さらに、“バリ5”アンテナをイメージしたプラチナのように輝く衣装と特製ヘルメットの「スギちゃん5(ファイブ)」が登場。リーダーのスギちゃんは夏モデル発表会で孫正義社長に直訴してCM出演をゲットした経緯もあり、「急にこの時期(オリンピック期間中)のスケジュールが空いた」というメンバーの猫ひろしさんと、チームでのCM起用を強く要求していた。
しかしソフトバンクは、引き続きSMAPが出演するプラチナバンドの新CMをすでに制作済みで、25日の夜8時59分ごろから60秒スペシャル版を各局で放映するほか、100万円分の旅行券が当たるプラチナクイズキャンペーンも実施する。イベント会場でお披露目された新CMを見たスギちゃん5はその完成度とキャンペーンの豪華さに驚きつつも、次期CMへのオファーを続けていた。
現時点でプラチナバンドに対応しているソフトバンク端末は、「iPhone 4S」「iPhone 4」「新しいiPad」「iPad 2」のApple製品4機種に加え、2012年夏モデルのAndroidスマートフォン4機種「AQUOS PHONE Xx 106SH」「ARROWS A 101F」「PANTONE 5 107SH」「AQUOS PHONE 102SH II」と、「COLOR LIFE 3 103P」「THE PREMIUM9 WATERPROOF 109SH」「かんたん携帯 108SH」のフィーチャーフォン3機種。それ以外の発売済みモデル6機種「HTC Desire HD 001HT」「HTC Desire X06HT II/X06HT」「Touch Diamond X04HT」「Touch Pro X05HT」「PANTONE 4 105SH」もプラチナバンドをサポートしている。また今後発売されるソフトバンク端末はすべて、プラチナバンドに対応するという。
またプラチナバンドに対応しない端末でも、従来の周波数帯域(2.1GHz帯)の混雑が解消されるため、間接的にプラチナバンドの恩恵にあずかれるとソフトバンクでは説明している。
ただし、スタート後1週間でプラチナバンドが利用できる基地局は数百局。これを2012年度中に約1万6000局、2016年度中に約4万1000局まで増設する計画のため、今日からすべてのエリアでつながりやすさが向上するワケではない。過度な期待は禁物と言えるだろう。
なお、現時点でどのエリアが“プラチナ化”しているかは公表されていないが、今後の展開予定エリアとスケジュールはソフトバンクモバイルのWebサイトで確認できる。
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