出版業界ニュースフラッシュ 2012年10月第2週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。先週はアスキー・メディアワークスの「電撃大賞」発表、キネマ旬報社、劇場運営に参入などがありました。そのほかのニュースダイジェストと合わせてどうぞ。

» 2012年10月15日 16時15分 公開
[新文化通信社]
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アスキー・メディアワークス、第19回「電撃大賞」を決定

 10月10日、第19回「電撃大賞」小説部門とイラスト部門の受賞作を発表。小説部門は桜井美奈氏「きじかくしの庭」と茜屋まつり氏「ハロー、Mr.マグナム」の2作品が大賞に決まり、イラスト部門の大賞は該当作なしとなった。そのほかの受賞作は以下の通り。

 なお、今回の応募総数は6771作品で史上最多だった。

小説部門

金賞=藤まる氏「明日、僕は死ぬ。君は生き返る」、柳田狐狗狸氏「エーコと【トオル】と部活の時間」

銀賞=愛染猫太郎氏「塔京ソウルウィザーズ」

  • メディアワークス文庫賞:行田尚希氏「玉響通り綾櫛横丁加納表具店」
  • 電撃文庫MAGAZINE賞:岬鷺宮氏「失恋探偵百瀬」
  • 選考委員奨励賞:天沢夏月氏「サマー・ランサー」

イラスト部門

金賞=zpolice氏、櫻木けい氏

銀賞=全力少女氏、れこ氏


講談社、ノーベル賞受賞した山中伸弥教授の新刊を10日発売

 iPS細胞を作製した山中教授の自伝。タイトルは『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』。受賞時に合わせて企画しており、期待通りの結果となった。初版8000部だったが、10月9日に3万部の重版を決めた。2刷の出来日は「10日ぐらい後になりそう」だという。本体1200円。

キネマ旬報社、劇場運営に参入

 このほど、貸会議室業大手の株式会社ティ―ケーピー(TKP、東京・中央区)と業務提携し、劇場運営に乗り出す。3月に閉館した千葉・JR柏駅ビル内にある旧・柏ステーションシネマを東武鉄道からTKPが賃借し、その運営をキネマ旬報が受託。来春に「TKPシアター柏 powered by キネマ旬報」(仮)としてオープンする。

 デジタル化への投資負担からシネマ運営を撤退する事業者が多い中上映機会が減少した過去の名作や上映会、イベントなどを行い、劇場運営していくという。

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