7月に日本でサービスを開始したばかりの「Apple Music」は、多彩な機能を備える定額制音楽配信サービス。月額980円(税込、以下同)の個人プランだけでなく、家族6人で共有できる月額1480円のファミリープランも用意する。3カ月間の無料トライアル期間を設けているのも導入しやすいポイントだ。新たにアプリをインストールするのではなく、「ミュージック」アプリから利用できる。
ユーザー自身が検索を行えるオンデマンド型でありながら、聴取傾向などに合わせてプロのキュレーターが作成したプレイリストを提案してくれるのが面白い。このプレイリストが秀逸で、好きなアーティストのルーツをさかのぼりたい人や、周辺のアーティストを探りたい人にとっては、かなり役立つ。
インターネットラジオ「Apple Music Radio」が利用できるなど、検索以外での新たな音楽との出会いを楽しめる。
「My Music」では、iTunesで購入した楽曲や、CDをリッピングして保存した楽曲を管理できる。Apple Music内の楽曲をMy Musicに登録できるので、ライブラリの楽曲とApple Music内の楽曲を一元管理できて便利だ。
「Connect」機能では、自分が好きなアーティストの最新情報をアプリ内で確認できる。アーティストが活動状況や写真などを公開しているが、現在はそこまで活発に使われている印象はなく、今後に期待したい。
J-POPにはまだまだ弱い印象があるので、洋楽やインディーズのアーティストが好きなユーザーに向く。また、手持ちの音楽も楽しみつつ、新たな音楽との出会いを求めるユーザーにおすすめだ。
6月にスタートした「LINE MUSIC」は、料金体系がほかのサービスと異なる。月額500円のベーシックプランは、30日間20時間まで視聴可能。視聴時間を気にせず使いたい人向けには、月額1080円で時間無制限のプレミアムプランを用意する。学生はベーシックプランが月額300円、プレミアムプランが月額1080円で使えるのも魅力だ。ライトユーザーや学生といった、これまでの定額制音楽配信サービスでは意識されなかった層にも響く料金体系だといえる。無料期間は8月9日まで。これから使い始める人はお試し期間が短いので注意しよう。
楽曲のラインアップは、はやりのJ-POPやEDM(Electronic Dance Music)、HIP−HOPなど若い世代が好むものが多い。サービス開始当初から150万曲をそろえるのは素晴らしいが、コアな音楽好きには少々響きにくいように思える。その反面、トレンドの曲を手軽に楽しみたい人には魅力的なサービスといえる。
LINEアプリとの連携にも注目だ。自分が聴いている楽曲をLINEの友だちにシェアしたり、作成したプレイリストを共有したりできる。友だちが聴いている曲をリスト表示する「フレンズチョイス」機能なども備える。
LINEアプリ上で気軽に音楽を共有・再生できる機能に慣れると、初めて定額制音楽配信サービスを使う人でもとっつきやすいだろう。友達と音楽の話題で盛り上がりたい人におすすめだ。
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