“規格外”のラグジュアリーケータイに新たなラインアップが加わった。高級携帯電話ブランドVertu(ヴァーチュ)の新モデル「アセント・ティー・アイ カーボンファイバー」が8月に発売される。これに伴って開催された発表会で、未発表モデルを含むVertuの新製品に触れる機会を得たので、その豪華な外観を中心にリポートしよう。
8月に発売予定のアセント・ティー・アイ カーボンファイバーは、その名のとおり、カーボンファイバー(炭素繊維)を素材に採用したモデル。カーボンファイバーは強度、弾性、耐薬品性などに優れているほか、軽いという特性を持ち、スポーツカーや航空機などに使われている。今回、携帯電話にカーボンファイバーが採用されたのは同モデルが初だという。
さらに、一糸を1000の繊維で織った「1K織り」を使い、表面にはサファイアクリスタルで覆っている。カーボンファイバーの“軽さ”を生かし、本体は重さは157〜170グラムと、一般的なケータイに近い軽量ボディを実現しているのも特筆すべき点だ。
10月にはアセント・ティー・アイ・フェラーリの限定モデルとして「アセント・ティー・アイ・フェラーリ・ネロ アソールト」を発売する予定。価格は未定。Vertuは、フェラーリ誕生60周年の2007年からフェラーリとのコラボレーションを展開しており、銀座フラッグシップストアの開店当初からフェラーリモデルを販売している。
ネロ アソールトは表面にハイテクセラミックやサファイアクリスタルなど耐熱性のある素材を用い、側面には(ギザギザの)ナール加工を施した。裏面にはフェラーリの座席にも使われているレザーと、その上に赤いステッチ(編み目)を採用。内蔵コンテンツにもこだわり、アラームや着信音にはフェラーリの「599」と「カリフォルニア」、壁紙には「430」などをプリセットしている。


裏面にはフェラーリの象徴である「跳ね馬」のロゴがある(写真=左)。跳ね馬のロゴはダイヤルキーの下にも登場(写真=中)。Vertuロゴのあるイヤーパッドには、スペースシャトルにも使われているハイテクセラミック、ディスプレイにはサファイアクリスタルを使っている(写真=右)

側面にはチタンを使用(写真=左)。裏面の上部には、フェラーリのシートにも使われているレザーを採用。「フェラーリの所有している方が、このレザーのにおいでフェラーリのシートと同じ素材だと分かった」(説明員)というほどのお墨付きだ(写真=中)。「フェラーリ カリフォルニア」をはじめとするオリジナルの待受画面をプリセット(写真=右)世界100台限定で6月1日から販売中の「アセント・ティー・アイ ダマスカス スチール」は、日本刀にも使われている製法を用いている。2種類のステンレスをシリンダーにかけて何度も合わせることで、独特の渦巻き模様を形成。「1つとして同じ模様が出ない」という、ハンドメイドならではの味わいも魅力だ。
このほか、発売時期は未定だが「アセント・ティー・アイ ナールド レッドゴールド&ブラックラバー」も発売予定。予価は348万円。こちらはボディ全体にレッドゴールドを配し、裏面のラバーにもギザギザのナール模様を入れている。裏面のバッテリーカバーにはブラッシュ仕立てのチタンを採用し、マットな質感を実現した。バッテリーロックは、車のオイルタンクをモチーフにしたという。


側面に施したナール加工は滑り止めの効果もあって持ちやすい(写真=左、中)。ほかのアセント・ティー・アイ端末は、裏面のVertuロゴ周辺にはレザーを使っているが、レッドゴールド&ブラックラバーは製品名のとおり、ラバーを使っているのも特徴の1つだ(写真=右)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.