これぞモバイルブロードバンドの未来像!? イー・モバイル「Pocket WiFi」の可能性神尾寿のMobile+Views(1/2 ページ)

» 2009年12月21日 12時00分 公開
[神尾寿,ITmedia]

 今さらながらだが、イー・モバイルの「Pocket WiFi」を愛用している。

 すでに本誌でも紹介されているが、同機はポケットサイズの3G一体型モバイルWi-Fiルータ。幅48.6×高さ95.5×厚さ14.1ミリ、重さは約80グラムという小型ボディの中に、イー・モバイル3G通信機能と無線LAN(Wi-Fi)のルータ機能をまとめており、Wi-Fi経由で最大5台までの機器をインターネットに接続できる。気軽に持ち歩けるコンパクトさと、Wi-Fi利用による汎用性・柔軟性の高さがセールスポイントのデータ通信端末である。

 Pocket WiFiは発売後、データ通信端末としては異例のヒットになっており、一部の店頭では品切れ・品薄になっているという。「ゲーム機とのセット販売効果を抜きにしても、驚くほど好調。今冬の隠れたヒット商品」(家電量販店関係者)だ。

 そこで今回のMobile+Viewsでは、筆者の利用リポートを交えながら、Pocket WiFiの魅力と可能性について考えてみたい。

PhotoPhoto 手のひらサイズの「Pocket WiFi」。名刺とほぼ同じくらいのサイズで、厚さは約14.1ミリ

Wi-Fiで「簡単につながる」のが魅力

 利用インプレッションに入る前に、Pocket WiFiのスペックを軽くおさらいしておこう。

 同機は下り最大7.2MbpsのHSDPAと上り最大5.8MbpsのHSUPAに対応。イー・モバイルでもっとも高速な下り最大21MbpsのHSPA+には対応しないものの、3Gモデムでは最新・高速な部類に入る。そして最大の特長が、最大5台のモバイル端末と無線LAN(IEEE802.11b/g規格準拠)で接続できること。PCはもちろん、PSPやニンテンドーDSといったゲーム機からiPod touchなどのポータブルプレーヤーまで、Wi-Fiが搭載されているものなら簡単に、“いつでも・どこでも”インターネットにつなぐことができる。

 また、電源ONですぐにインターネットに接続し、Wi-Fiルーター機能がONになる「オート接続」を用意することで、面倒な初期設定や接続操作を大幅に減らした簡単さも、Pocket WiFiの特長になっている。

 それでは実際に使ってみよう。

 といっても、前述のとおり、Pocket WiFiは「簡単に使える」のがセールスポイント。電源を入れると自動的に3Gでインターネットに接続し、一方でWi-Fiルータ機能もオンになる。起動が終わると、「D25H-XXXXXX」というSSID(識別用の名前)でPocket WiFiと接続できるようになる。

 あとはPCやゲーム機から、Pocket WiFiを接続先に選び、工場出荷時に設定されているセキュリティ用のWEPキーを入力すればよい。ISP (インターネット接続事業者)の設定や、Wi-Fiルーターの初期設定もなし。Pocket WiFiをUSBモデムとして使う場合や、暗号化機能をWEPより強固なWPA2やWPAにする場合などはPCでの初期設定が必要だが、単純に「Wi-Fi経由でインターネットにつなぐ」だけなら面倒なところはどこにもない。

 通信速度はどうだろうか。筆者の事務所では、下り3Mbps/上り1.3Mbps程度のスピードが平均的に出ていた。昼間のオフィス街や繁華街では通信速度が1.5Mbps程度まで低下することも度々あったが、これはイー・モバイル利用者が急増しているからだろう。USB接続とWi-Fi接続で比較しながら2週間ほど利用したが、Wi-Fiだとスピードが遅くなるということはなかった。

 一方で、Pocket WiFiならではのメリットとして、“本体のアンテナピクトを見ながら、電波感度のいい場所に置く”という使い方ができることも挙げられる。これはビル高層階の部屋や半地下の店舗など、電波の入りにくい場所で有効なテクニックだ。屋内ではちょっとした設置場所の違いで3Gの電波感度と通信速度が変わるので、PC本体の位置に縛られないのは予想以上に便利。ただし、置き忘れや盗難には注意が必要だ。

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