説明会の会場には、WiMAX搭載PCや、WiMAX対応無線LANルータとデータ端末、基地局、小型レピータ、アンテナなどを展示していた。
WiMAX対応無線LANルータは、NECアクセステクニカ製「AtermWM3300R」や、アイ・オー・データ機器製「WMX-GW02A」などが発売されている。モバイルWiMAXが3G回線に比べて速度が安定しやすいのは、3Gよりも大きい10MHzの帯域幅を採用していることと、音声サービスを提供せずデータサービスに特化することでトラフィックの負荷が少ないこと、光ファイバーケーブルを基地局に直接つなげることが大きいという。「ほかの通信事業者さんは、基地局と交換機を接続する必要があるので、経由するハブが多く、遅延が起きやすい」(説明員)
WiMAX搭載ノートPCは、パナソニック製のLet'snoteや、レノボ製のThinkPadなどを展示。レノボの新製品には、Wi-FiとWiMAXを自動で切り替える機能を搭載しており、Wi-FiとWiMAXを意識せずに利用できる。10秒以内でインターネットに接続できる専用のユーティリティソフトも採用した。なお、データ端末よりはモジュール内蔵PCの方がWiMAXのアンテナが大きいため、PCの方が電波感度は良い。
広範囲をカバーする屋外の基地局は、「海外では電波の信号処理をするモジュールを室内に置くタイプが多いが、日本ではモジュールの設置場所を確保するのが難しいので、電波を出す装置と信号処理をする装置を1つの機器に入れているのが特徴」(説明員)だという。
基地局はSamsung電子製のほか、新たにNEC製の製品も採用して併用している。WiMAXはオープン化されているので、異なるメーカーの基地局を隣同士で利用することも可能。これはUQが世界初だという。「複数メーカーの基地局を用いることでリスクヘッジ(危険回避)につながる」(説明員)とのこと。また、今回は展示しなかったが、日立製作所が手がける、より小型サイズの基地局もパネルで案内されていた。こちらは「電波の出力はやや小さいが、トラフィックの多い場所やビルの陰などエリアの穴をカバーすることを想定している」という。
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