Wireless City Planning、「XGP」を2012年1月に終了――今後はAXGPに注力

» 2011年12月02日 15時50分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
photo XGPのPCカード型端末。上がネットインデックス製「GX000IN」、下がNECインフロンティア製の「GX000N」

 ソフトバンク傘下のWireless City Planning(WCP)は、ウィルコムから引き継いだXGP方式のデータ通信サービスを2012年1月31日に終了すると発表した。

 既存ユーザーが希望する場合には、後継のAXGP(Advanced eXtended Global Platform)方式によるデータ通信をモニターサービスとして提供する。

 XGPは、ウィルコムが“次世代PHS”(WILLCOM CORE XGP)として開発した高速通信技術。既存のPHS技術を基に、OFDMAやアダプティブアレイアンテナ、MIMOなどWiMAXでも使われている通信技術を採用し、上り/下りとも最大20Mbpsのパケット通信を可能とした。2007年12月に、WiMAXとともに2.5GHz帯を利用する広帯域移動無線システムの業務免許を取得。現行PHSのマイクロセルネットワークを活用して短期間かつ低コストでエリア構築ができるとしていたが、設備投資への負担が重くのしかかり、事業再生ADR申請と同時に一般向けサービスを開始するという波乱の船出だった。

 事業再生ADRによる再建が果たせなかったウィルコムは、2010年2月に経営破綻。ソフトバンクがスポンサーとなって、XGP事業とPHS事業を分割する再建計画が立てられた。XGP事業と2.5GHz帯の免許はソフトバンクと再生ファンドのアドバンテッジパートナーズが出資するWCPが継承し、TD-LTEと高い互換性を持つAXGP(XGP 2.0)の事業化が進められている。

photo XPG開業時のエリア

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月26日 更新
  1. 「駅のQRコードが読み取れない」――ネットに落胆の声 なぜ“デジタル時刻表”が裏目に? (2025年12月25日)
  2. mineo料金プラン改定の真相 最安狙わず「データ増量+低速使い放題」で“ちょうどいい”を追求 (2025年12月25日)
  3. 3COINSで1万1000円の「プロジェクター」を試す 自動台形補正、HDMI入力、Android OS搭載で満足度は高め (2025年12月24日)
  4. 若いiPhoneユーザーの間で「クリアケース」に人気が集まっている理由 すべては“推し”のために (2025年12月25日)
  5. 時刻表が“QRコード”だけになった──SNSで「不便」「むしろ不要」と賛否 横浜市営地下鉄は元に戻すのか? (2025年11月21日)
  6. iPhone 17 Proで話題になった「8倍光学品質ズーム」って何? そのメカニズムを解説 (2025年12月25日)
  7. 関東地方で5G通信が速いキャリアは? ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルでICT総研が比較(2025年12月) (2025年12月24日)
  8. Apple CarPlayもPlayストアも使える車載ディスプレイ「オットキャスト OttoScreen AI」が30%オフの3万5080円に (2025年12月24日)
  9. iPhoneのロック画面で「カメラが起動しちゃった」を防げるようになった! その設定方法は? (2025年12月24日)
  10. 楽天モバイルが「2025年内に1000万回線」の公約を果たせたワケ 次の目玉は「衛星通信」と三木谷氏 (2025年12月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー