ソフトバンクモバイル2012冬春モデル発表会において、同社初となるモトローラ製スマートフォン「RAZR M 201M」が発表された。発売は2012年10月下旬以降を予定している。発売時点で搭載されるOSはAndroid4.0だが、Android4.1へのアップデートも予定されている。
201Mのベースモデルは北米モデルの「DROID RAZR M」となっており、CPUにはQualcomm製デュアルコアのSnapdragon S4 MSM8960 1.5GHzを搭載。下り最大76MbpsのSoftBank 4G(AXGP)とプラチナバンドに対応している。そのほか、おサイフケータイ(FeliCa)にも対応し、日本向けの新色ボディーカラーであるホワイトも用意した。
201Mを見てまず感じたのは、その緻密さ。そのインパクトはコンパクトなボディーサイズから来るものだけではなく、本体の幅いっぱいまで広がる発色の良い4.3インチの有機ELディスプレイにアイコンやウィジェットが並んでいる凝縮感からの印象だろうか。横幅は約61ミリ、厚さ約8.3ミリ(ホワイトは8.8ミリ)で手のひらにすっぽりと収まり持ちやすく、片手持ちでも快適に操作できる。さらに、ディスプレイ下部は適度に空間が設けられており、片手操作時に画面下がタッチしづらいということはなかった。
ブラックの背面は、スマホ版RAZRの特徴でもあるKEVLARファイバーをモノグラムデザインのように使用している。KEVLARは軽くて手触りが良く、さらに強度が高いと言うことで、ポケットやカバンに収納している際の破損に対して安心感が違うといったところだろうか。ちなみに前面のディスプレイは、傷や衝撃に強い「ゴリラガラス2」を採用した。
201MにはKEVLARやゴリラガラス2だけではなく、フレームとなる本体側面に耐久性のある航空機素材のエアクラフトグレードアルミニウムが使用されている。これら3種の素材を適材適所に施すことで、強度や耐久性、そして軽さにすぐれた端末となっている。バッテリー交換はできないが、使用素材も相まって、一体型ならではの手にした時の剛性感が非常に良い。
なお、ホワイトカラーモデルの背面素材はKEVLARではなくPETとなっている。KEVLARに比べて強度は落ちるものの手触りは似ており、見た目は透明感があり爽やかなイメージ。Motorola端末は男性ビジネスマン向けと言った硬派なイメージがあるが、ホワイトはフェミニンな雰囲気もあり、これまで以上に幅広いユーザーに受け入れらのではないだろうか。
アプリ一覧の画面はAndroid 4.0と同じだが、デフォルトのホーム画面は1画面のみという構成だ。ソフトバンクとGoogleが提供する主なアプリは、フォルダでまとめることも可能となっている。初心者でも分かりやすいよう、不在着信やアラームは画面上部の「サークルウィジェット」で確認/設定画面へ簡単に遷移できるようになっている。
スマートフォン初心者向けの機能として、チュートリアル形式で使い方を覚えることができる「ガイドミー」が搭載されている。タッチパネルのスクロールの仕方や長押し、ドラッグなど実際に操作して覚えることができる。また、操作を覚えるだけではなく「不在着信の通知をどこでみつけられるのか?」などヘルプの役割も果たしている。機種変更した際の、前機種との違いに戸惑ったときなどに有効活用でそうだ。
さらに誰でも簡単に端末の操作の自動化ができる「スマートアクション」がある。特定の場所(位置情報から自宅など)で指定時間内は着信しないあるいは特定の着信しか受けないといった設定や、特定の番号からの着信に対してある回数着信した場合はメッセージを送るなど、なにかをトリガーにしてどうアクションするかを設定できる機能となっている。
スマートアクションによる自動化は、長く使用して行くうちに気付く「こうなったら便利」ということに対応できる、いわゆるじわじわ来る機能といえるだろう。
メーカーのMotorola Mobilityでは、201Mの購入者先着1万人に容量4000mAhのモバイルバッテリー(P4000)のプレゼントキャンペーンを実施する。P4000はMotorola Mobility製のアクセサリーだが、日本には未入荷の製品。201Mのバッテリーは容量2000mAhなので、このP4000で、約2回のフル充電ができるという。大容量だが201Mの本体よりわずかに大きいだけの、薄くて軽いバッテリーだ。
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