Tegra K1がモバイルゲームでありがたい理由(1/2 ページ)

» 2014年02月03日 17時40分 公開
[長浜和也,ITmedia]

“Kepler”実装でXbox 360やPS3相当の性能が

 エヌビディア ジャパンは、2014年1月6日に発表した「Tegra K1」の概要を日本の関係者に向けて説明した。

 エヌビディア ジャパン マーケティング本部 テクニカルマーケティングエンジニアの矢戸知得氏は、モバイルプロセッサとして開発してきたこれまでのTegraシリーズでも、デュアルコアからクアッドコアの採用と順当に進化しているが、Tegra K1はそれらの進化と比べても大きく飛躍するとアピールしている。「Tegra 5と命名しなかったのは、単なるTegra 4の後継ではないという意味」(矢戸氏)

 Tegra K1の進化が、これまでのTegraシリーズと大きく異なるのが統合するグラフィックスコアのアーキテクチャだ。NVIDIAは、モバイルデバイスでもユーザーは高いグラフィックス処理性能を求めていると主張しているが、それに対して従来のTegraは、世代が古いグラフィックスコアを組み込んでいた。しかし、Tegra K1では、現在デスクトップPC向けGPUとしても最も新しい“Kepler”世代のアーキテクチャを採用している。

 矢戸氏は、最新世代のグラフィックスコアアーキテクチャをTegra K1に採用することで、ゲーム開発におけるTegraシリーズの制約が一気になくなると述べ、これが、Tegra K1の最も大きな特徴と訴求した。

デスクトップPC向けGPUと同じ世代のグラフィックスコアを実装することで、Tegra K1のグラフィックス性能は大幅に向上した

 矢戸氏は、ゲーム開発現場におけるTegra K1の影響についても言及している。ゲーム開発の現場では、ユーザーが期待する品質をできるだけ幅広いデバイスで実現するために多大な投資を必要としているが、この点において、デスクトップGPUと同じアーキテクチャを持つグラフィックスコアを採用したTegra K1の登場が大きく貢献するという。 

 これは、デスクトップPC向けGPUやゲーム専用機でサポートするゲームエンジンをTegra K1でもサポートできるためで、特に、主要なゲームエンジンのUnreal Engineシリーズの最新版「Unreal Engine 4」をTegra K1でサポートしたことが大きいとNVIDIAは訴えている。

 エピック・ゲームズ・ジャパン サポートマネージャーの下田純也氏によると、従来のモバイルプロセッサのグラフィックスコアでは、Unreal Engine 3はシェーダの機能を落として使ってきたという。一方、Unreal Engine 4はハイエンドPC向けGPUを想定しているが、それにもかかわらずTegra K1は、Unreal Engine 4の機能を落とすことなく動作しているという。「驚いているし、期待もしている」(下田氏)

サポートするグラフィックスAPIもデスクトップPC向けGPUと同じになった。AndroidではOpen GL ES 3.0も利用可能になり、よりフォトリアルな画質が実現する

ワイヤーフレーム描画(写真=左)。透過光のオフ(写真=中央)とオン(写真=右)を比較する

GPUコンピューティングによる物理演算も利用できる

 下田氏は、Unreal Engine 3は、内部で専用ゲームエンジンを用意できない中小規模のゲーム開発メーカーで採用しているが、Unreal Engine 4は大規模のゲーム開発メーカーでも採用する動きがあり、その多くがモバイルデバイス向けにゲームを用意したいと考えている。Tegra K1では、グラフィックス処理性能がXbox 360、または、プレイステーション3を上回る一方で、消費電力は5ワット程度に抑えるなど、モバイルデバイスで重要な省電力を実現しつつ、グラフィックス性能が従来のゲーム専用機を超えていることを特にアピールする。

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