写真で解説する「AQUOS CRYSTAL」2つの“クリスタル”とは?(1/2 ページ)

» 2014年08月18日 19時20分 公開
[田中聡,ITmedia]

 ソフトバンクモバイルとSprintが共同開発した初のスマートフォン「AQUOS CRYSTAL」(シャープ製)が、8月29日に日本で発売される。米国での発売日は「近日中と聞いている」(ソフトバンク)とのことで、ほぼ同時期に発売されることが予想される。発表会のタッチ&トライでさっそく触ってきたので、フォトレビューをお届けしよう。

photophoto シャープ製の「AQUOS CRYSTAL」。ボディカラーはホワイト、ブラック、ブルー、ピンク

 ソフトバンクのシャープ製スマートフォンといえば、3辺狭額縁設計の「EDGEST」スタイルをいち早く取り入れ、2013年12には「AQUOS PHONE Xx 302SH」、2014年5月には「AQUOS PHONE Xx 304SH」を発売した。AQUOS CRYSTALは、従来のEDGESTスタイルをさらに進化させた「フレームレス」構造を採用している。読んで字のごとく、フレーム(額縁)のない構造を示すものだが、厳密にいうと、AQUOS CRYSTALにもフレームは存在する。今回のフレームレス構造では、フレームがないように見せている。

 実際にAQUOS CRYSTALの画面を見ると、確かにフレームがないかのように見える。その秘密はエッジカットを施したディスプレイのアクリルにある。アクリルをカットすることによって生じる光の反射により、ディスプレイ面の端まで画面の表示が広がっているように見える。この構造を実現するために、シャープは新たに狭額縁液晶パネルを開発している。

 ここ最近のシャープスマホの液晶といえば、省電力性能を持つ「IGZO」がおなじみだが、AQUOS CRYSTALや、12月以降に発売予定の「AQUOS CRYSTAL X」が搭載するのはS-CGSilicon液晶。コストを抑えたAQUOS CRYSTALは分かるが、日本でのみ発売するプレミアムモデル「AQUOS CRYSTAL X」にもIGZOを搭載していないことを考えると、フレームレス構造にIGZOを組み合わせるのは、現時点では難しいようだ。

photophoto 完全なフレームレスを目指した構造が特徴だ。Sprintとの共同開発モデルのためか、SoftBankのロゴは見当たらない
photophoto ディスプレイのアクリルにエッジを入れることで、フレームがないように見せている
photo 写真を全画面に表示させると、まるで写真そのものを手にしているような感覚になる
photophoto 動画視聴やカメラ撮影も、迫力の画面で楽しめる
※初出時に、ディスプレイの素材を「ガラス」としていましたが、正しくは「アクリル」です。おわびして訂正いたします(8/29 8:52)。

 AQUOS CRYSTALを見て気になったのが、302SHや304SHはディスプレイ上部に搭載されていた通話用レシーバーはどこに行ったのか? という点。AQUOS CRYSTALではディスプレイパネルの振動で音声を伝える「ダイレクトウェーブレシーバー」を採用したことで、レシーバー問題を解決している。このダイレクトウェーブレシーバーには、耳を当てる位置を気にする必要がなく、耳を覆うように当てることで周囲の雑音をカットできる、といったメリットもある。

photophoto 上部にはイヤフォンジャックと電源キー(写真=左)、下部にはMicro USB端子を搭載(写真=右)
photophoto 左側面にはボリュームキーを搭載している(写真=左)が、右側面には特にパーツはない(写真=右)
photophoto ディスプレイ面の下部には、インカメラ、誤操作防止/明るさセンサー、充電/着信ランプがある(写真=左)。上辺と左右辺のフレームを極限まで細くした(写真=右)
photophoto 背面にカメラ、フォトライト、マイクを装備(写真=右)。背面の下部にはスピーカーを搭載している(写真=右)
photo 背面は丸みを帯びているので手にフィットする
photophoto 幅が67ミリで5型のスマホとしては細いので、片手でも無理なく操作できる
photophoto 約1年前に発売された、同じく5型ディスプレイを搭載する「AQUOS PHONE Xx 206SH」と比較。206SHのサイズは約71(幅)×140(高さ)×9.9(厚さ)ミリで、AQUOS CRYSTALの方が幅が4ミリ、高さが9ミリ小さい(写真=左)。左が従来のEDGESTの液晶パネル、右がAQUOS CRYSTALに採用した新開発の液晶パネル。右の方がフレームがさらに細くなっていることが分かる(写真=右)
photophoto 最近のスマートフォンでは珍しく、背面カバーを取り外せるようになっているが、バッテリーの交換はできない(写真=左)。背面カバーを取り外したところに、microSDスロットとSIMスロットがある。SIMはnanoSIMとなっている(写真=右)
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