FacebookやTwitterなどの普及により、自分の日常を公開するのが当たり前となった今。SNSでのプライベート情報は、企業の採用担当者にとっても有益になりつつあるらしい。アメリカの有名求人サイト「キャリアビルダー」が今年の2月に2000以上の企業を対象に行った調査によると、「ソーシャルメディアを採用基準のひとつとして見ている」と答えた企業はなんと51%! 半数以上の企業が採用前に個人のSNSをチェックしているという驚きの結果が出た。
それって日本にも当てはまるの…!? ビジネスに特化したSNSとして知られる「LinkedIn(リンクトイン)」を運営するLinkedIn Japan広報の長谷川 玲さんに聞いた。
「日本でも、多くの企業の採用担当者がSNSをチェックしていらっしゃるようです。SNSの投稿内容によっては、採用時にマイナスに働く場合もあるので注意が必要です」
え…!? たとえば転職しようとした時に、SNSの投稿で不採用になる場合もあるってこと? 具体的には、どんな投稿がマイナスイメージに?
「採用担当者がSNSを見る目的は、まず『面接時の発言に偽りがないか』ということです。学歴や職歴などのプロフィールはもちろんですが、『御社の車を愛用しています!』と言っていたのに、実際は競合他社の車を購入していた…なんてことが判明した場合、採用担当者によっては疑問を抱くこともあります。次に『仕事に対する姿勢』。機密情報に触れる投稿や会社のグチはもちろん、 “残業自慢”の投稿も、ネガティブな内容が続くと『効率よく仕事をこなせない人』『企業イメージを傷つける人』というマイナスな印象にもなりかねません」
さらに、採用担当者からのメールに返信をしていない状況で「友達と飲み会に来てま〜す」なんて投稿をすると、入社意欲や物事の優先順位の付け方に疑問を抱かれ、イメージ低下につながる危険もあるとか! また、投稿する“写真”にも注意が必要だという。
「たとえば、肌の露出を制限している海外の教会や寺院にタンクトップとショートパンツ姿で訪問し、さらにその写真を公開するなど『文化やモラルに反する画像』を見つけた場合は、採用を見送ることもあるようです。また、度合いやシチュエーションにもよりますが、極端にナルシストな自撮り写真ばかりを投稿していると『自己顕示欲が強く、チームで働くことができるのか』と不安を与えることも…」
お、恐ろしい! 職種によっては「いいね!」やリツイートをしているものまでチェックし、センスを問うことまであるとか。
「今の時代、たとえ閲覧制限の設定をしたり、SNSを仕事とプライベートで使い分けていたとしても、どこで誰とつながっているかはわかりません。一度、ネット上に公開した情報は、誰もが知りうると思った方がいいですね」と長谷川さん。
職種や採用担当者によって、マイナスな印象を与える投稿は様々だけど、転職活動をする時は、「見られている」という意識を持って自分のSNSを見直すことが大切なのかもね。
© RECRUIT HOLDINGS CO.,LTD. all rights reserved.
© Media Shakers Inc. all rights reserved.