UQ mobile VS Y!mobile料金比較SIM通

» 2015年01月07日 14時54分 公開
[SIM通]
SIM通

 現在勢いよく成長しているMVNO市場。様々な事業者が参戦し、サービスを提供していますが、その殆どがドコモの回線を使ったMVNOサービスです。

 本日はauとSoftBankの回線を使用し安くでサービスを提供している、UQ mobileとY!mobileを比較したいと思います。

photo

KDDIイネイブラー始動!第一弾はUQ mobile

 UQ mobileはKDDIの子会社のKDDIバリューイネイブラーのMVNOブランドのひとつです。KDDIのMVNOは2014年夏時点でケイ・オプティコムのmineo(マイネオ)のみでしたが、その後立ち上がったKDDIバリューイネイブラーがKDDIとMVNOの橋渡し役となり、サービスをサポートしています。

 今回は他のMVNOに先駆け、KDDIバリューイネイブラー自身がUQ mobileとして動き出した形です。

紆余曲折ありながらも独自路線を突き進むY!mobile

 さて、もう一方のY!mobile。こちらは厳密にいうとMVNOではなく、免許を割り当てられて自前の通信網を持っているれっきとしたMNOです。ただし会社設立の経緯や、現在の市場でのポジショニングを考えると非常に微妙なところです。

 簡単に会社設立の経緯をまとめると、ソフトバンクがWILLCOMとイー・アクセス(EMOBILE)を買収。その際、ソフトバンクモバイル、WILLCOM、EMOBILEがそれぞれの電波を共有して使えるMNOとMVNOの関係になりました。

※機種によって使える電話の組み合わせは変わります。

 そして、今年8月WILLCOMとイー・アクセスがY!mobileへと統一(変更)しました。その際、ソフトバンクモバイルと差別化を図るため、料金を抑えた格安プランを発表。MNOでありながら、MVNOの様に「価格」をユーザーにアピールしています。

※MNOとは携帯電話などの移動体通信機器を使われる通信回線網を自社で設置・運用し、サービスを提供する移動体通信事業者のこと。

UQ mobileとY!mobileの料金を比較

 それでは、簡易的なものではありますが、UQ mobileとY!mobileの音声通話付きプランの比較をしたいと思います。

  UQ mobile Y!mobile
プラン名 データ高速+音声通話プラン データ無制限+音声通話プラン スマホプランS スマホプランM スマホプランL
基本料金 1,814円 2,894円 3,218円 4,298円 6,458円
データ容量 2GB 制限なし 1GB 3GB 7GB
最大速度 150Mbps 300kbps
※2015年中は最大500kbps
76Mbps※
容量超過後 200kbps 制限なし 128kbps
通話料 30秒/22円 月間300回10分間は無料
(超過後は30秒/22円課金)
通話オプション なし スーパー誰とでも定額:1,080円
(300回・10分制限なし)
契約期間 1年 2年
解約金 10,260円 10,260円
※Y!mobileの表にある最大速度は音声SIM契約時のものです。Nexus 6利用時は最大110Mbpsでのデータ通信が可能です。

 最低料金を見るとUQ mobileの1,814円に対し、Y!mobileの3,218円は少し高い様に感じますが、Y!mobileの強みは10分以内の通話が無料になるという点。

 仮に、UQ mobileで月間32分間通話をすると、データ容量が2GBと1GBで差は出るものの、基本料金1,814円に通話料金1,408円が足され、3,222円でY!mobileのスマホプランSの料金を超えます。

 料金だけで見た場合、「通話が少ない人はUQ mobile」「通話が多いとY!mobile」ということになります。

Y!mobileの今後に期待

 正直、単純な料金だけ見るとUQ mobileの圧勝ともいえます。しかしながらY!mobileは全国に店舗があります。購入後の対応、安心感は実店舗を持たないMVNOのUQ mobileと比べるとY!mobileの圧勝でしょう。MNOの中では料金は安く、MVNOと比較すると高い。つまりY!mobileはMNOとMVNOの間に位置しているといえるでしょう。

 MVNOには興味があるけど、不安なユーザーの受け皿になるかもしれませんが、失敗すると「帯に短し、たすきに長し」となる可能性も。MVNOと並んで業界の台風の目にY!mobileがなる事を期待し、これから見守っていきたいと思います。

Copyright:(C) NTT Resonant Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年