最後に東京都内のアイティメディア社内(会議室)で正午(12時3分〜12時37分)に測定した。
こちらは「本家」と「MVNO」で両極端な結果となった。最速はmopera Uの下り平均29.8Mbps。今回のテストで最速値を出し、本家キャリアの意地を見せた。ほかに下りで10Mbpsを超えたのがIIJmioとU-mobileのみ。横浜駅での正午のテスト結果と似ている。
そのほかのMVNOは低調だ。BIGLOBE LTE・3Gは下り平均0.65Mbpsで今回のテストで2度目の最下位。DMM mobileも0.67Mbps、b-mobile、楽天モバイル、So-net モバイル LTEも0Mbps台で、下り平均が1Mbps以下はなんと5社もあった。OCN モバイル ONEとNifMoも1Mbps台だ。
しかし上りの通信速度は好調なところが多い。楽天モバイルが上り平均19.8Mbpsと今回のテストでは上りの最速値を記録。上りが10Mbpsを超えたのはほかに5社もあり、下りの測定値とは雲泥の差だった。U-mobileは下りは速かったが、上りが唯一の1Mbps切り(0.73Mbps)となった。上りのワースト2位はDMM mobileの2.57Mbpsだった。
計測開始時刻 | 下り平均(Mbps) | 上り平均(Mbps) | |
---|---|---|---|
IIJmio | 12:03 | 14.09 | 10.61 |
OCNモバイルONE | 12:06 | 1.48 | 10.16 |
BIGLOBE LTE・3G | 12:08 | 0.65 | 14.85 |
b-mobile(おかわりSIM) | 12:11 | 0.73 | 5.16 |
楽天モバイル | 12:15 | 0.82 | 19.8 |
So-net モバイル LTE | 12:18 | 0.73 | 19.07 |
NifMo | 12:21 | 1.24 | 10.14 |
ワイヤレスゲート | 12:24 | 3.42 | 3.56 |
DMM mobile | 12:29 | 0.67 | 2.57 |
U-mobile(高速定額) | 12:33 | 18.3 | 0.73 |
ドコモ(mopera U) | 12:37 | 29.8 | 3.56 |
前述したように「場所」と「時間」が違うと、速度結果も著しく変わる。今回の結果を見るとまさにその通りで、あるときは最速だったサービスが、あるときは最も遅かった、といったことが当たり前のように起こる。
また、ネットワークが混雑する正午と夕方の帰宅時間帯は、やはり通信速度が全般的に落ちる傾向にある。
7月の測定結果から、各サービスの傾向を述べると以下のようになる。
全体的に通信速度が速かったのが、IIJmioとNifMo。ただ面白いのがワイヤレスゲートで、下りの平均速度がどの時間と場所でも3Mbps前後と安定している。突出した数値は出していないが、極端に遅くならないのは、ある意味で安心できる。
上りが速い機種は、下りは遅い傾向にある。Webサイトの閲覧が多いのなら下りの速度を、逆に画像のアップロードやツイート、記事の投稿をする人は上りの速度を重視したい。
各サービスで速度が出やすい時間帯もあるようで、自分がよく利用する時間帯に強いサービスを選ぶのも良いだろう。この傾向が次回以降も続くのか、違う場所でも通用するのかは分からない。
今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、ほかのさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。
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