白から半黒、そして黒へ――携帯電話の開通でSIMカードに何が行われているのかIIJmio meeting 9(2/2 ページ)

» 2015年10月27日 16時03分 公開
[房野麻子ITmedia]
前のページへ 1|2       

「おうちでナンバーポータビリティ」の仕組み

 従来、IIJではユーザーがMNPで転入してくる場合、SIMカードは契約が発効した状態(挿せば利用できる黒ROM)でセンターから配送していた。MNPは、転出した携帯電話会社の解約と転入する携帯電話会社の新規の契約が、一気通貫で行われるシステムだ。

 センターで黒ROMを焼いた瞬間、契約が発効するので、以前の携帯電話会社は解約になる。センターでプロビジョニングをしたと同時に、ユーザーの手元では持っている携帯電話(SIMカード)が解約される。しかし、センターからSIMカードをすぐに梱包して発送しても、そのカードがユーザーの手元に届くまでの期間、使うことができない時間が発生する。

photo 従来のIIJmioのMNP手続きでは、SIMカードがユーザーに届くまでの間、電話が使えない期間が生じていた

 9月16日に提供を始めた「おうちでナンバーポータビリティ」は、この携帯電話が使えない時間が最小限になる新たな開通方法だ。BIC SIMカウンターなどで行われる即日発行と同程度の待ち時間で、オンラインでも開通できる。

photo 9月16日から始められた「おうちでナンバーポータビリティ」の流れ。旧SIMカードが新回線の開通ギリギリまで使える

 利用に特殊な申し込みは不要で、9月16日以降に申し込まれた契約については適用される。SIMカードは配送されてくるが、新SIMカードを待つ間も旧SIMカードは使える。そして、SIMカードが届いても、端末にただ挿しただけでは使えない。説明書に従って開通センターに電話をかけてプッシュトーンでコマンドを入力する必要がある。その数時間後にMNPの切り替えが行われて旧回線が解約になり、新しいSIMが使えるようになる。

 この流れをSIMの色で見ていくと、SIMカードのプロビジョニングで、「従来は黒だったが、半黒で焼くということが、おうちでナンバーポータビリティの一番のキモ」と佐々木氏は説明する。

 手元に届いたばかりのSIMカードは、データは書き込まれているけれど契約が有効になっていない半黒の状態だ。使えるようにするために、ユーザーに自動応答のセンターに電話をかける必要がある。電話でデータがすべて入力されると、それを見たオペレーターがプロビジョニングの専用端末を操作して当該電話番号の契約をする。つまり人が作業しているので、開通するまでに数時間、混雑していると、さらに時間がかかる場合がある。

photo おうちでナンバーポータビリティは、SIMカードが「半黒」状態で届けられるのがポイント。最後の開通作業は人手で行われるので、作業時間が伸びる場合もある

 切り替えを行った時点で、MNPの処理がすべて完了する。旧携帯電話会社が解約になり、端末にまだ旧SIMカードが入っていれば圏外になる。

好きなタイミングで開通できる

 おうちでナンバーポータビリティには、電話が使えない状態が最小になること以外に、MNPのタイミングを自分で選べるという隠れたメリットもある。「この日にMNPしたい」という希望にオンラインでも対応できるのだ。

 ただし、開通の電話はSIMカードが届いてから行うことになる。また、MNP予約期限日までに行う必要がある。期限日を過ぎる場合は、IIJの方でMNPを実施する。

 ちなみに、IIJmioの契約が対面で行えるBIC SIMカウンターは、10月下旬現在、全国40店舗のビックカメラで展開されている。カウンターでは新規、MNPどちらも即日開通が可能。ファミリーシェアプランの場合でも、複数SIMカードの即日開通が可能となっているほか、SIMカードの再発行にも対応している。

 2015年7月に開始したイオンSIMコーナーは213店舗で展開。新規契約とMNPが可能だが、ファミリーシェアプランを申し込む場合、2枚目、3枚目がデータ通信専用SMS機能付きSIMの場合は当日の開通はできず、IIJからの発送となる。また、SIMカードの再発行やサイズ変更などには対応していない。

photo
photo 対面のBIC SIMカウンターとイオンSIMコーナーで即日開通が可能。イオンSIMコーナーでは一部対応できないサービスもある

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月30日 更新
  1. Switch 2の「箱の中にHDMIケーブルが入っていなかった」との問い合わせ、任天堂に寄せられる (2026年05月29日)
  2. 「Rakuten Linkで着信拒否できない件」を楽天モバイルはどう考えているのか 置き去りにされた基本機能の行方 (2026年05月29日)
  3. 陸マイラーの筆者が「ANAモバイル」を契約 20%マイル付与だけじゃない、“メイン回線昇格”の理由 (2026年05月27日)
  4. スマホのバッテリー切れでも「モバイルSuica」は使える? “予備電力機能”がSNSで話題に (2026年05月29日)
  5. 「Xiaomi 17T」シリーズの価格は「非常に頑張った」 海外より激安 価格変動を抑えられた理由 (2026年05月29日)
  6. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  7. サンコー、電動うちわを発売 10年ぶりの第3世代モデル、土台強化で“自走しちゃう問題”も克服 (2026年05月29日)
  8. Xiaomiが異例の早さでハイエンドスマホを投入する理由 今秋に「ワクワクする」機種投入も? (2026年05月30日)
  9. ケータイ感覚で使えるスマホ「MIVEケースマ」がau Flex Styleに登場 3万4800円で販売中 (2026年05月29日)
  10. 「Xiaomi 17T」シリーズ6月4日発売 17Tも光学5倍カメラ、17T Proは7000mAhバッテリーやFeliCa搭載で11万9800円から (2026年05月28日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年