「BIC SIM」を始めた経緯、OCNを加えた理由は?――ビックカメラに聞く 格安SIM戦略(2/2 ページ)

» 2016年02月03日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2       

「ZenFone 5」を契機に端末コーナーも充実

―― 以前と比べて、FREETELのコーナーが大きくなっている印象も受けました。そちらに関してはいかがですか。

藤井氏 そうですね。確かに大きくなっています。FREETELさんは、もともと端末の方で、SIMフリースマホを2013年の冬ごろから展開していました。SIMフリースマホを一堂に集めてコーナーを作った当初は、並べるものがFREETELさんとCoviaさんぐらいしかなかったものですが、そのときからやっています。

ビックカメラ FREETELの端末やSIMカードも購入できる

―― そう考えると、今は選択肢が多彩になりました。

藤井氏 端末についても、年を追うごとにクオリティが上がり、いい商品が出てくるようになりました。SIMについてはカニバリがある部分はありますが、端末は非常に魅力的で、多くのお客さまに満足いただけていると思います。カニバリがあるといいながらも、SIMの即時発行は有楽町店でできるようにしています。ここも広げていこうとしているところです。

―― 寂しい状況だったSIMフリーのコーナーですが、今ではかなりの面積になっている店舗もあります。転機になったのは、どういった端末でしょうか。

藤井氏 転機といえばASUSさんの「ZenFone 5」ですが、HuaweiさんやFREETELさんの端末も、スペックがどんどん上がり、価格も手ごろになっていて、2、3年前と比べるとものすごく物がよくなっています。お客さまもこのぐらい動作すれば、メインで使えると思っているのではないでしょうか。

ビックカメラ ZenFoneシリーズを筆頭に、SIMロックフリー端末のコーナーも充実している

―― 端末のコーナーは、意識的に広げてきたのでしょうか。

藤井氏 われわれはずっと大手キャリアさんと商売をしてきて、それもしっかりやらないといけない。一方で、(SIMロックフリー端末は)お客さまが求めていました。それを中途半端にやっても、絶対にうまくいかない。やるのであれば、徹底的にやって、日本一販売できるぐらいにしないと、お客さまにも認知されませんし、市場も広がりません。売り場もどんどん広げていき、いい場所に持っていきました。

 もちろん、通話をたくさんする方には、「でも定額はありませんよ」とお話をしますし、「サポートはどうですか」というようなこともたずねます。その結果として、「だったら、ドコモ、au、ソフトバンク」がいいと選んでいくケースもあります。

―― つまり、全体として、携帯電話コーナーが活性化しているということですか。

藤井氏 はい。現状では、そうなっています。

―― 売れ筋は、やはり3万円前後のミッドレンジでしょうか。

藤井氏 ASUSさんだと「ZenFone 2 Laser」、FREETELさんだと「雅(MIYABI)」、Huaweiさんだと「P8lite」ですね。3万円を切るぐらいの価格帯の商品が売れ筋です。

―― もう少し、高い価格帯の端末も出てきていますが、そちらはいかがですか。また、逆に1万円台のような安い端末の動きはいかがでしょうか。

藤井氏 今はあまりないですね。1万円、3万円、5万円があると、大抵の方は3万円を選ばれます。

―― 「松竹梅」があったら、「竹」を選ぶということですね(笑)。

藤井氏 ただ、もう少しすると、MVNOユーザーの中でも買い替えが始まります。今はドコモのスマホに挿して使っている方でも、だんだん端末は古くなっていきますから。そのときに、どうするのか。私は、3万円を超える価格帯のものが、支持されるようになるのではないかと見ています。

取材を終えて:市場開拓のフェーズからは移行しつつある

 家電量販店として、早くからMVNO市場の開拓に取り組んできたビックカメラだが、カウンターの設置は終わりつつある。インタビューからは、それに伴い、同社の戦略が徐々に変化していることもうかがえた。BIC モバイル ONEを展開するのも、その一環だろう。1社と密接に組み、新規市場を開拓するフェーズから、徐々に移行しつつあるといえるのかもしれない。

 SIMロックフリー端末の販売状況に関しては、一般的な傾向とあまり変わらないようだ。やはりここでも、強いのは3万円を切るミッドレンジモデル。ASUS、Huawei、FREETELなどが、強いブランドになっているという。ただし、藤井氏が指摘していたように、今後は徐々に高い端末も売れるようになる可能性はある。メーカー側も、そうした状況を見越してか、ラインアップを拡充しているため、その動向にも、引き続き注目していきたい。

ビックカメラ

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  2. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  3. ドコモの通信障害に“AIエージェント”が先手 「SNSの投稿」も常時監視するオペレーションセンターの裏側 (2026年06月10日)
  4. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  5. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  6. 「Pokemon GO Fest 2026:東京」のモバイル通信は快適だった? 初対策の楽天モバイルがピーク時に“最速”も記録 (2026年06月10日)
  7. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  8. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  9. あのシャープが「ウェアラブル」に参戦? スマホ「AQUOS」新製品予告 詳細は16日に発表 (2026年06月10日)
  10. 「iPadOS 27」発表 Siri AI対応で生産性が向上、スクショから調べ物も可能に (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー