見た目は「iPhone 5s」のまま中身が「iPhone 6s」相当に進化したという「iPhone SE」。見た目がまったく変わってないところがミソ。あくまでも従来サイズのコンパクトなiPhoneが欲しいという層に向けての特別な廉価モデルであり、主流は6s系の薄くて少し丸みを帯びたボディーの方なんだといわんばかりである。
じゃあ、カメラはどうなのだろう、と。ホントに“6s相当”になったのか。5sからどれだけ進歩したのか。
ここはどんと大盤振る舞いで、iPhone SEと、iPhone 5s、6s、6s Plusのカメラを一気に比較してやれ、というわけで比較してみよう。
5sとSEの一番の違いはイメージセンサーが一新されたこと。5sでは一世代前の「800万画素」のセンサーが使われていた。SEは、6sや6s Plusと同じ「1200万画素」のセンサーが使われている。単純に画素数が1.5倍に増えたのだ。センサーのサイズはもちろん、レンズの構成も6s/6s Plusと同じなので、画角(つまり写る範囲)は同じ。明るさもF2.2と同じだ。
では、画素数が1.5倍に増えたらどうなるか。いつものガスタンク写真で比べてみよう。まずはiPhone 5sの800万画素カメラで撮影したガスタンクから。
次は、iPhone SEの1200万画素ガスタンクで撮影したガスタンク。
微妙にSEの方が発色が爽やかで、青空もより青く出てていい感じだし、青空のざらつきがぐっと抑えられている。
ではあるけれども、ここで注目したいのは画素数の差。より分かりやすい箇所を100%表示してみた。どちらも100%表示なので、画素数が少ないiPhone 5sの方が小さく表示されている。見比べると分かるが、思ったよりはっきりとした差が出ている。
先述の通り、SEのカメラはiPhone 6sとスペック的には“同じ”だ。5sとSEの撮り比べのついでに、6sとSEもガスタンクで撮り比べてみた。
上のiPhone SEで撮ったガスタンクと見比べてどうだろう? 100%表示でも比べてみよう。
ここまで見れば、iPhone SEと6sのカメラは“同じ”と思って構わないのが分かる。差があったとしても、本当に少しだけだ。
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