ビッグローブのミニなAndroid端末、ワイヤレスジャパンで展示中ワイヤレスジャパン 2016

» 2016年05月26日 21時46分 公開
[平賀洋一ITmedia]

 ワイヤレスジャパン 2016のビッグローブブースでは、3G通信に対応したウェアラブルAndroid端末「BL-01」を展示している。

ビッグローブの「BL-01」 ビッグローブの「BL-01」。1.6型液晶を搭載した3G通信が可能な超小型Android端末だ
ビッグローブの「BL-01」 ボディーは防水/防塵仕様
ビッグローブの「BL-01」 側面にホームボタンがある

 BL-01は2014年4月に開発を表明した端末で、2015年2月のMobile World Congressでは「cocolis」という名称でデモや開発プラットフォームなどを展示。その後、法人向けのIoTデバイスとして3月に販売を開始した。

 現在はウェアラブル用途に限らず、M2M向けやO2OのBluetoothビーコンを管理するゲートウェイなどの評価機として台数限定で提供しているという。価格は1台3万5000円で、別途BIGLOBEのSIMを契約する必要がある。

ビッグローブの「BL-01」 オプションのケースを付けたところ

 BL-01のボディーは47(幅)×41(高さ)×15.6(奥行き)ミリ、重さが約36グラムと、コンパクトで軽量。防水(IPX5、IPX7相当)と防塵(じん)にも対応する。液晶ディスプレイは1.6型(220×176ピクセル)で、もちろんタッチパネル操作が可能だがマルチタッチは2点までだ。

 OSはAndroid 4.4を採用し、プロセッサは2コアのCortex-A7(1.0GHz)、メモリは512MB、ストレージは4GBだ。通信機能は3G(2.1GHz帯のみ)とWi-Fi(IEEE 802.11 b/g)、Bluetooth 4.0(Bluetooth LE:BLE)をサポート。SIMカードはNano SIMを用いる。テザリングも可能だ。

 GPSや3軸加速度センサーも備え、マイクとスピーカーもあるため通話も行える。バッテリーは容量620mAhで待受時間は約3日、移動しながらのGPS測位なら7〜9時間、YouTubeの連続再生なら4〜5時間程度動作するという。

 カメラがない以外は普通のAndroidスマートフォンと同様に使えるため、法人向けのアプリがそのまま動くのが特徴だ。ただし、Google Mobile Service(GMS)認証を取得していないため、Google Playは利用できない。

 ブースでは、バンプレコーダーが開発した路面計測アプリ「BumpRecorder」とAutomagiが開発した流通向けのビーコン管理ソリューション「Blu-trail」を使った事例も紹介している。

ビッグローブの「BL-01」 路面計測アプリ「BumpRecorder」
ビッグローブの「BL-01」 縦画面にも対応

 BumpRecorderは舗装路面のコンディションを測定するアプリで、走行中にスマホのセンサーが感知した振動をデータ化、道路の再舗装などメンテンス時期を判断するために用いられる。主に道路を管理する自治体などに提供しており、福島県の会津若松市ではBumpRecorderをインストールしたBL-01を試験導入したという。

 同市では公用車に取り付け、日常の移動で道路の状態をデータ化しているという。アプリはスマホでも動作するが、BL-01はコンパクトなうえ、さらにファームウェアに手を入れることで自動の計測専用機として車載できるのが特徴だ。エンジンを掛けてBL-01に給電されると、自動で端末を起動してアプリを起動。エンジンを切ると計測を終了してログをサーバに送り、その後端末の電源がオフになる。この間、市の職員はBL-01に触れることがなく、計測のし忘れや誤操作を防ぐことができる。

 担当者は「BL-01はビッグローブが開発した端末のためファームウェアをカスタマイズできる。他社のスマホを調達した場合では、ここまでの自動化が難しい。またスマホと同じように動作するが、ディスプレイが小さいため私的に使われたり、周辺から『仕事中にスマホをいじっている』と誤解されることもない」と説明した。

ビッグローブの「BL-01」 YouTubeも見られるが、「このサイズで見ても全く快適ではないので、法人導入しても私用される恐れが少ない」(担当者)
ビッグローブの「BL-01」 こちらは文字入力画面。確かにこれで私用メールを送るにはかなりの根性が必要

 スマホやタブレットと同様にアプリが動くが、大きさ的に業務用に向くのはBlu-trailのケースでも同様だという。Blu-trailはO2Oや流通・製造現場で使われているBluetoothビーコンを管理する仕組み。メジャーなところでは、JALが羽田空港での業務に利用している。

 BL-01はある程度グループ化したビーコンを制御するゲートウェイ端末として使われており、コンパクトなため設置場所の自由度が高いのが好評だという。数が増えても遠隔操作やリセット、アプリのアップデートができるため効率的に運用できる。BL-01は開発段階でAndroid 4.2を採用していたが、ビーコンで使われているBLEに対応する4.4に変更した。

ビッグローブの「BL-01」 付属のクレードルに装着した状態
ビッグローブの「BL-01」 タッチメントで端末をしっかり固定できる
ビッグローブの「BL-01」 端末本体にはUSB端子がないため、クレードルに装着して充電やPCと接続する

 逆に小ささ故の弱点が、3Gの対応周波数が2.1GHzのみという点。サイズを優先したため、他の周波数をカバーするアンテナを採用できなかった。そのため山間部や建物の奥まった場所では、どうしても通信が不安定になることがあるという。

 なお今後のOSアップデートなどは予定しておらず、当面は評価機としての限定販売を続ける。今後、大規模導入の引き合いがあった場合はシステムインテグレーターと協力して対応する方針だ。またコンシューマー向けや次世代機の開発については「現時点でまったく白紙」(担当者)とのことだ。

「BL-01」の主な仕様
機種名 BL-01
OS Android 4.4
プロセッサ Cortex-A7 1.0GHz×2
ストレージ 4GB
メインメモリ 512GB
外部メモリ
ディスプレイ 約1.6型液晶
解像度 220×176ピクセル
バッテリー容量 620mAh
カメラ
対応周波数 3G(2.1GHz)
その他機能 防水(IPX5、IPX7相当)、防塵、GPS、3軸加速度センサー、Bluetooth 4.0、Wi-Fi(IEEE 802.11b/g)
サイズ 47(幅)×41(高さ)×15.6(奥行き)ミリ
重量 36グラム

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