11型Airから新MacBook Proに移行――USB PDはサードパーティー品でも使える?

» 2016年11月29日 06時00分 公開
[山口健太ITmedia]

 ついに登場したAppleの新型MacBook Pro。既に神尾寿氏のレビューでも触れられている通り、4年ぶりのリニューアルにふさわしい、さまざまな挑戦を採り入れた新製品に仕上がっている。

 だが、筆者が日々持ち歩いて活用してきた11型のMacBook Airはラインアップから外れてしまった。果たして新MacBook Proへの移行はうまくいくのか、モバイルで活用する筆者の視点から第一印象をつづってみよう。

11型Airに匹敵するコンパクトさを実現

 11型のMacBook Airは横幅が300mm、奥行きは192mmとコンパクトなノートPCだ。飛行機や新幹線のテーブルに余裕を持って置けることはもちろん、前の人が背もたれを倒しても気にならないほどだった。

 これに対して13型の新MacBook Proは、横幅が11型のAirから4mm程度しか増えていない。画面のアスペクト比が16:10になったことで奥行き方向には30mmほど増えたものの、十分に許容範囲と感じるレベルだ。

MacBook Pro 飛行機のテーブルでも余裕を持って使えた11型のMacBook Air
MacBook Pro 新幹線のテーブルに置いた13型の新MacBook Pro。横にドリンクを置く余裕もある

 13型モデルで迷うのは、Touch Barの有無だろう。Touch Barは対応アプリがまだ少ないのが現状だ。Touch IDは確かに便利で、日本国内でも始まったApple Payにも対応するものの、決済に利用できるWebサイトは限られている。MacBook Airの置き換えという意味では、Touch Bar非搭載モデルのほうが価格的にも妥当だ(Touch Barなしが14万8800円、Touch Barありが17万8800円か19万8800円)。

 しかしTouch Bar搭載モデルは高性能なCPUや2基の冷却ファンを搭載しており、基本的な処理能力が高い。それでいて本体サイズや重量は変わらない。少しでも快適に使えることを求めるなら、AirからTouch Bar搭載モデルへの移行もアリだろう。

 Touch Bar搭載モデルで意外と便利なのが、本体右側に2基のThunderbolt 3を搭載している点だ。電源コンセントが右側にあるワークスペースでも、ケーブルの取り回しに困ることがない。「どのポートからでも充電できる」新MacBook Proのポテンシャルを、最大限に引き出せるというわけだ。

MacBook Pro コンセントが右側にあってもケーブルの取り回しがラク。デスク周りの配線にこだわりがある人にもTouch Barモデルはおすすめだ

USB充電の可能性を検証する

 ノートPCのモバイル利用で常に問題になるのが、バッテリーの充電だ。MacBookシリーズのACアダプターは世界中で入手できるという便利さはあったものの、予備のアダプターを買うには高価なのが悩みどころだった。

 だが新MacBook Proでは充電に、最大100Wの給電ができる「USB PD(Power Delivery)」規格を採用しており、サードパーティー製品への対応が期待できる。実際にAppleのサポートページでも、USB PD規格に準拠したアダプターならApple純正品でなくとも充電に対応できるとの記述がある。

MacBook Pro USB PDに対応した、Ankerの「PowerPort+ 5 USB-C USB Power Delivery」。短いメガネケーブル(200mm)を使えばモバイル用途にも最適だ

 中でもAnkerのPowerPort+ 5は、USB PDに加えて一般的なAコネクターも備えており、出張先のホテルなどで活躍しそうだ。USB PDポートは最大20V・1.5A(30W)出力に対応するという仕様だが、新MacBook Proからは45WのACアダプターとして認識された。PowerPort+ 5全体では60Wの給電能力があることから、隠しモードがあるのかもしれない。

 果たしてPowerPort+ 5で新MacBook Proを充電できるのか、実際に検証してみた。画面の輝度を約50%に固定し、余計な処理が走らないようWi-Fiはオフにした状態で、シェルスクリプトでioregコマンドを1分ごとに実行して充電状況を計測した。この結果を純正のACアダプターとPowerPort+ 5で比較したのが下のグラフだ。

MacBook Pro 13型MacBook Pro(Touch Bar搭載モデル)ではほとんど差がなかった
MacBook Pro 15型MacBook Proでは明確な差が出たが、PowerPort+ 5も健闘している

 このグラフから分かることは、消費電力が十分に低い状態であれば、61Wでも45Wでも充電時間にほとんど差はないということだ。その理由として、MacBook Proはバッテリーの充電率が40%を超えると充電のペースを落とすようになっており、ACアダプターの性能をフルに発揮できる時間は限られるためと考えられる。

 ただし、CPUやGPUをフルに使いながらの充電では、純正アダプターが有利になるだろう。また、純正アダプターが87Wと大きい15型モデルの場合には明確な差が現れた。それでも、ACアダプターをつなぎっぱなしのデスクワークが中心で、たまに外出するという程度なら、PowerPort+ 5でも十分に実用的であることが分かる。

 こうしたサードパーティーの充電グッズを活用できることは、新MacBook Proのモバイル活用において、なくてはならない魅力になりそうだ。

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