広角、シンプル、細やかな機能が好印象――「arrows F-01J」インカメラの仕上がりをチェック

» 2016年12月28日 14時30分 公開
[らいらITmedia]

 最近、IT関連のライターさんたちの間で、スマートフォンのイン(画面側)カメラの性能について話題となる機会ががぜん増えました。

 旅行先で背景と自分を一緒に撮ったり、友達と遊んだ思い出としてグループショットを撮ったりと、インカメラが活躍するシーンはますます増えています。今や、「自撮り=自己承認欲求を満たしたいイタイ女子」というネガティブな定義は薄れ、男女や年齢の垣根を越えて、自撮り写真をSNSへ気軽に投稿する流れも定着しつつあります。

 そんな折り、NTTドコモの2016年冬モデル「arrows NX F-01J」(富士通コネクテッドテクノロジーズ製)のインカメラ機能をレビューする機会を得ました。この機種は、従来のarrows(ARROWS) NXシリーズからインカメラ機能が強化されています。特に注目したいのが、“広角レンズ”と“目線ガイド”です。

arrows NX F-01J(White) 今回レビューするarrows NX F-01J(White)

背景がばっちりと残せる広角レンズ

 F-01Jのインカメラで何よりもうれしかったのは、焦点距離23mmの広角レンズ。自撮り棒を持ち歩かなくても、グループショットや背景入りの自撮りが簡単にできます。使いながらテンションが上がります。

 比較対象として、別のスマホ(「iPhone 7」と「HUAWEI P9」)で撮影した自撮り画像も用意しましたが、ご覧の通り、F-01Jはより広い範囲で撮れていることが分かると思います。

F-01Jのインカメラで撮影 F-01Jのインカメラで撮影。広角だと顔の圧迫感がなくなり、現場の臨場感が伝わります
iPhone 7で撮影 iPhone 7で撮影
HUAWEI P9で撮影 HUAWEI P9で撮影

 F-01Jのファーストインプレッションでも触れていますが、F-01Jの標準アプリは左右のフリック操作で写真と動画の切り替えができます。わざわざボタンを押さずにすむので、片手でも簡単に切り替えられます。

 年末年始、新年会、送別会にお花見と、これからの時期は何かと友人などと集まる機会が多くなります。そんなときにワイドレンズでサッと構えられるカメラが1台あるとスマートですね。

誰でも上手にセルフィーできるヒミツ

 自撮りでは、自分の顔が写っているプレビュー画面のほうを見てしまい、目線が微妙にずれてしまうことがでありがちです。グループショットを他人のスマホで撮る場合、レンズの位置が分からずつい画面を見てしまうこともあります。

目線がずれてしまった作例 プレビュー画面を見ると目線が微妙にずれます。その場でが違和感がなくても、シェアする段階で気づいてがっかりすることが何度あったことか……

 これは、自撮りに慣れた今でもよくやらかす“あるある”事例ですが、F-01Jの標準カメラアプリにはそれを解決する「目線ガイド」という機能があります。セルフタイマーを設定すると、レンズのすぐそばにオレンジの丸いボタンが表示されます。そこをタップするとカウントダウンが始まるので、表示される数字に目線を合わせればOK……というより、人間は動くものに反応するため、自然とそちらに目線誘導されるのです。

 日本人の細やかさから生まれた国産メーカーならではの機能で「地味ながらいい仕事をするな」と感じます。これはよくできている!

目線ガイド インカメラ利用時に表示される「目線ガイド」。自撮り経験が少ない人とのショットでも違和感なく使えます

 一方、標準カメラアプリのシンプルさは人によって好みが分かれそうです。インカメラ時の撮影モードは「パノラマ」「連写」「動画」の3種類のみです。最近のスマホでよく搭載されている「フィルタ」や「デジタル一眼カメラ風ボケ(被写界深度エフェクト)」もありません。加工重視派は、これまた新しくなった「ギャラリー」アプリを使うか、Google Playから別途画像編集アプリをダウンロードする必要があります。

 もっとも、写真は「撮りっぱなし」ということが多い人や、記録用にガシガシ撮るのがメインのユーザーであれば、このシンプルすぎるカメラアプリはメリットになるでしょう。

覚えておきたい、インカメラのちょっとした盛りテク

 先述の通り、F-01Jの標準カメラアプリは非常にシンプルです。特にアジア系のメーカー製端末にはよく見られる「美顔モード」も、シンプルさの追求のためか搭載されていません。

 率直に言うと、最初はそのことに対する物足りなさを感じていました。しかし、撮影をしていくうちに、自然な美肌に見せる優秀なチューニングがなされていることを発見しました。「デカ目」など、過度な効果は一切かけずに、老若男女に適した補正をかけているようです。

 いくら自撮りが文化になったとはいえ、タイムライン上にイマイチな自撮り画像が流れると「何だかなぁ」という感じになってしまうもの。F-01Jで清潔感のある写真に仕上げましょう。

 こちらも、他のスマホと撮り比べてみましたので、参考にしてください。

F-01Jで撮影した自撮り写真 F-01Jで撮影した自撮り写真。おつかれ素肌もデフォルトでふんわりと美肌にしてくれます
iPhone 7で自撮り iPhone 7で撮影。どちらかというと「写実派」でディティールはしっかりと再現されますが、セルフィーではその描写力がアダに……。どちらかというと画像編集アプリでSNS仕様に加工したいユーザー向きです
HUAWEI P9で自撮り ビューティーモードに定評のあるHUAWEI P9でビューティーレベルを最大(10)に設定して撮影。アラサー女性にはありがたいエフェクトですが、男性や子どもが使うとつるつるすぎて違和感があるのも事実

 F-01Jの標準カメラアプリでは、ホワイトバランスと露出を調整することはできます。これを活用すれば、自然な仕上がりを保ちつつ、ワンランク「盛る」こともできます。例えば、女性とのグループショットのときは、露出をプラスに。可能であれば女性に好みのホワイトバランスを選んでもらうとなお良いでしょう。ホワイトバランスがフィルタ代わりとなり、写真の雰囲気を変えることができます。

露出を+1に 露出を「+1」にすると、肌のアラが飛びます。プリクラ誕生後「きれいに撮る」概念が生まれ始めた頃に近い仕上がりで懐かしい!
蛍光灯下で「くもり」撮影 蛍光灯の下で「くもり」で撮影。ホワイトバランスを「晴天」「くもり」にすると、赤みが増して雰囲気が柔らかくなります
蛍光灯下で「電球」撮影 蛍光灯の下で「電球」で撮影。「蛍光灯」「電球」では青みが増し、クールな印象になる

アウトカメラも広角

 ここまでインカメラについて説明してきましたが、F-01Jはアウトカメラも強化されています。センサーが約2300万画素に強化され、広角レンズを搭載したのです。特に広角レンズの搭載は、風景撮影の時に力を発揮します。

アウトカメラも広角に 今まで切れてしまっていた被写体も収まりやすくなりました

 またカメラを起動してからシャッターを押すまで約0.5秒と高速。起動からピントが合うまでのスピードも、F-02Hと比べ約60%短縮しました。ぱっと出してさっと撮れるこのスピード感は、子どもやペットを撮るときに重宝しそうです。

 広角、シンプル、細やかな機能が特長のF-01Jのカメラ。華やかさやキャッチーな機能は少なめですが、かゆいところに手が届く堅実な出来に好感を持ちました。

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