「iPhone 7 Plus」に機種変更をしてから、それまで使っていた「iPhone 6s」は妻に渡して使ってもらっていた。2月ごろから1カ月近く使ってもらっていたが、「iPhone 6sの電源が突然切れて、充電をしないと使えなくなることが頻繁にある」という。
確かに、バッテリー残量が50%程度あるのに、電源が落ちて、画面には充電を促すアイコンが表示される。充電をするとすぐに復活するのだが、これが頻繁に起こるようでは困ってしまう。iPhone 6sもまだ1年ちょっとしか使っていないので、バッテリーの寿命ではないと思うのだけど。
ん、iPhone 6s、電源が落ちる、バッテリー……といえば、Appleが交換プログラムをやっているのを思い出した。2015年9月から10月にかけて製造された「ごく少数」のiPhone 6sで、電源が落ちる不具合が起きており、該当機種のバッテリーを無償で交換してもらえる。
Appleが交換プログラムを発表した2016年11月は、ちょうど筆者はiPhone 7 Plusに機種変更した直後で、iPhone 6sもまだ仕事用にキープしておきたかったけど机の中に眠らせていたので、自分の6sが交換プログラムに該当するかどうかは調べていなかった。
ひょっとして……と思いあらためて調べてみたところ、見事に該当していた。Appleの告知ページ「iPhone 6s が突然シャットダウンする問題に対するプログラム」から、iPhoneのシリアル番号を入力して「送信」ボタンを押せば、該当しているかどうかが分かる。シリアル番号は「設定」→「一般」→「情報」から確認できる。
バッテリーの交換はApp StoreかApple正規サービスプロバイダーに持ち込むか、Appleテクニカルサポートに問い合わせることで対応してもらえる。ドコモ、au、ソフトバンクなどのキャリアショップに持ち込んでも対応してもらえないので注意したい。
筆者の場合、Apple正規サービスプロバイダーに持ち込むことにした。AppleのWebサイトから現在地や指定した住所の近くにある店舗を検索でき、持ち込む日時の予約もできる。電話をかけることもなく、スマホ1台で予約まで済ませられるのは便利だ。
後日、予約をした店舗の「修理サービスカウンター」にiPhone 6sを持ち込んだ。持ち込む前に、iTunesかiCloudにデータをバックアップし、「iPhoneを探す」をオフにしておく必要がある。他にデータと設定を全て消去する必要があり、店舗側でデータを消去する旨も伝えられたが、バッテリー交換後もiPhone 6sのデータは消去されていなかった。自らデータは消去しなくてもよさそうだ。
カウンターでは30分ほどで全ての作業が終了した。iPhone 6sの場合、バッテリーの交換には通常9400円(税別)がかかるが、本プログラムではこれが0円になる。また担当してくれたスタッフによると、今回の不具合は「iOS 10.2.1」にアップデートすることで解消できるそう。実際、筆者のiPhone 6sのOSは預けた時点ではiOS 10.1だった。とはいえ、プログラム自体は現在も提供されており、無償のバッテリー交換を受け付けている。
なお、本プログラムではあくまでバッテリーを交換するもので、本体自体を交換するわけではない。画面のひび割れなど、バッテリー交換に支障を来す損傷があると、そちらを先に修理する必要があり、場合によっては有償になる。
バッテリー交換後は当然ながら、突然電源が落ちることもなくなり、問題なく使えている。OSを最新にすることで不具合が解消されるのなら、それでもよいが、1万円近くするバッテリーを無償で交換できるのはありがたい。該当する6sのユーザーは、ぜひ本プログラムを適用してほしい。
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