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» 2017年04月05日 14時09分 公開

中古携帯の動向を追う:日本の中古iPhoneが海外へ転売されている? 実態を見てきた (3/3)

[粟津浜一,ITmedia]
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なぜ中古iPhoneを海外に転売するのか

 転売元がどこかは置いておいて、なぜ中古iPhoneを海外へ転売するのか、疑問に思われる方もいると思います。

 中古事業者の視点から言うと、

A.海外の相場が国内相場より高いから

B.海外じゃないと大量数がさばけないから

C.ネットワーク利用制限がかかりそう、またはかかった機種だから

 この3つが考えられます。

 Aの場合、

  • 為替レート
  • 関税
  • 輸送料
  • SIMロック料

 を加味して、国内相場より高いかどうかの判断になります。SIMロック解除された日本版iPhoneの販売価格を調べましたが、今回は、上記4点を加味しても国内相場より高い数字は出ませんでした。

 全ての会社や店舗を回ったわけではないですし、タイミングもあるため、Aが転売の理由ではない可能性はあります。また、他の国や地域では、国内相場よりも高いところがあるかもしれません。Cは欠陥のある端末なので、香港、深センに販売を限定していると考えると、Bが主な理由になりそうです。

海外に転売される影響

 海外に流れると、国内の消費者は恩恵を受けるのでしょうか? 筆者は現時点では、マイナス面の方が大きいと考えています。

プラス面

  • ネットワーク利用制限のかかった端末が国内に流通しない

マイナス面

  • 国内流通される台数が限られるため、市場原理に沿って販売価格が下がりにくい
  • 中古端末の数が少なくなる

 総務省が「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の中で、SIMロック解除期間を見直しました(関連記事)。SIMロック解除が今よりもより安価かつ手軽にできるようになれば、SIMロック解除された端末がより多く流通します。そうなると、海外で転売される数がさらに増える可能性があります。

「Xperia Z3 SO-01G」も香港で発見

 今回、中古iPhoneのゆくえと同時に、日本メーカーのスマホが流通しているかも探したところ、ドコモの「Xperia Z3 SO-01G」を香港の深水ホで発見しました。

中古iPhone中古iPhone 香港で発見した「Xperia Z3 SO-01G」
中古iPhone ドコモのプリインアプリも入ったまま

 売られていた端末は、SIMロックが解除されていました。どこから入手したのかと店長に聞くと、「香港で働いている日本人から買ったけど、全然売れないから困っている」とけげんそうな表情で答えました。なぜ買ったのかと聞くと、「SIMフリーと言われたから」とのこと。国内メーカーのスマートフォンも、SIMロック端末は敬遠されることが分かった瞬間でした。

※初出時に、「SO-01Gは、日本ではキャリアの手続きではSIMロックを解除できない」との記述がありましたが、誤りでした。おわびして訂正いたします(4/5 23:00)。

著者プロフィール

粟津浜一

株式会社携帯市場 代表取締役

中古iPhone

 1979年岐阜県生まれ。2004年筑波大学大学院理工学研究科修士課程修了。その後ブラザー工業にて、さまざまな研究開発業務に従事。2009年株式会社アワーズ設立、社長に就任。2017年株式会社携帯市場に社名変更。中古携帯を日本中に文化として広めることをビジョンとして、中古携帯市場動向セミナー、事業説明セミナーを行い、これまでに1000以上の店舗に中古携帯事業を展開、コンサルティングを行っている。


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