iPhone 7/7plusが発売されてから、2017年3月16日で約半年が経ちました。
2016年9月16日の発売日に購入した端末は「機種購入日から180日経過」したものになり、条件を満たしているキャリアモデルの端末はSIMロック解除が可能になります。
iPhoneの最新モデル(iPhone 7/7plus)はApple Storeで最安でも7万円台弱と高価です。それを安く入手する方法のひとつとして「中古端末の購入」があります。では、中古端末にはどんなメリット、もしくはデメリットがあるのでしょうか?
今回は、iPhone7(128GB、ブラック、auモデル)を購入した際に気をつけたことや、気づいたことをお伝えします。特に中古iPhoneを格安SIMとセットで検討してる方は参考にしてみてください。
中古端末には大きく分けて2種類あります。キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)が販売するモデルとSIMフリーモデルです。
Apple Storeなどで販売されるSIMフリーモデルは、国内のどの格安SIMも海外SIMも利用可能です。ただし使いやすい反面、中古市場にはなかなか出回らず、値下がりもしません。
大手キャリアがそれぞれの通信プランとセットで販売しているのが、キャリア販売モデルです。実は、この中で格安SIMが利用できるのはドコモ販売モデルだけです。auモデルの場合は後述する「SIMロック解除」をしない限り、格安SIMを利用することができません。ソフトバンク販売モデルの場合、2017年3月現在利用できる格安SIMはありませんので、検討対象外とします。
このようにキャリアごとに格安SIMへの対応が異なるため、中古市場でのiPhone価格を高額なものから並べると、基本的に下記の順となります。
SIMフリーモデル>ドコモモデル>auモデル
今回はできるだけ安く入手することを第一として、auモデルの購入を検討することにしました。
中古iPhone7を購入するにあたってのぞいたショップやサイトは、ヤフオク!、ソフマップ、ゲオモバイルなどです。実店舗はスタッフに直接相談できるので安心感がありますが、価格は高めの傾向がみられます。そこで、ネットオークションやオンラインショップで探すことに決めました。
中古スマホを購入するとき「美品かどうか?」「欠けている付属品はないか?」などに気を取られがちですが、これだけではまったく不十分です!
iPhoneに限らず、中古スマホ購入時には、絶対に確認しなければならないことがあります。それは「ネットワーク利用制限」です。この点については店舗スタッフの言葉を鵜呑みにしたり、販売サイトの記載を信用したりするのではなく、自分で必ずチェックしましょう。
ネットワーク制限とは、大手キャリアが特定の端末に対して、モバイル通信の利用を制限することです。対象となるのは、持ち主が盗難されたと申告している端末や、割賦購入の代金が未払いになった端末などです。これら端末の固有の「製造番号(IMEI)」に対して制限をかけることができます。一度ネットワーク利用制限がかかると基本的に解除はされませんので、中古市場で購入する際は注意が必要です。
中古ショップは、実店舗でもオンラインでも販売する端末のIMEIを記載しており、各キャリアが用意しているネットワーク利用制限の確認ページに入力すると制限の有無がチェックできます。判定結果には「◯」「△」「×」の3種類あり、一般的に債務残高がなければ◯となるのが普通です。△は割賦購入で債務残高が残っているケースが多いようです。×は制限がかかっていることを示し「赤ロム」「遠隔ロック端末」とも呼ばれます。
【各キャリアのネットワーク利用制限の確認ページ】
△だけでなく◯の判定の場合でも、突然×に変更される可能性はゼロではありません。そのため、「赤ロム保証」「遠隔ロック保証」を掲げ、同等品への交換や返金が可能なショップで購入するのがおすすめです。
オークションなど、個人間で売買する場合はもちろん保証はありません。じゅうぶんな注意が必要でしょう。
探しているうちに、「美品」「欠品なし」「赤ロム保証あり」のiPhone7が見つかりました。
ただし端末には「SIMロック」がかかっており、au以外の通信サービスが利用できません。ここでチェックしたいのが「SIMロック解除の可否判定」です。
「SIMロック」とは、「他の通信会社の通信サービス(SIMカード)が使えないようにキャリアが制限すること」です。ドコモモデルのiPhoneなどでは、ドコモ以外にも、ドコモ回線を利用する格安SIMサービスが利用できます。けれども、auモデルはau以外使えないようにロックがかかっており、この場合は解除が必要です。
実は3キャリアの中で、中古端末のSIMロックを解除できるのはauだけです。SIMロック解除は店頭のみの申込みで手数料が3,000円(税抜)かかります。ドコモやソフトバンクの場合は、最初の契約者しかSIMロック解除ができません。
auの場合、解除に必要な条件は下記のとおりです。
180日経過していない場合は、判定結果が下記のように表示されます。
もし購入した端末がSIMロック解除可能になる前に、赤ロム化した場合、赤ロム保証で返金もしくは交換ができますが、交換・再購入した端末のSIMロック解除可能日がいつになるかはケースバイケースですので、まずはSIMロック解除が可能になるまで赤ロムにならないことを祈ることになります。
auモデルとドコモモデルとのメリット・デメリットを整理しておきます。
【auモデルの場合】
●メリット
●デメリット
【ドコモモデルの場合】
●メリット
●デメリット
今回はあくまで「価格最優先」で検討していますが、au版の中古iPhone7を「SIMフリー端末にできる可能性」も大きなポイントになります。SIMフリー端末にできれば、海外旅行や出張の際に海外のSIMカードを利用できるので便利です。
チェックしたい項目をすべて確認した上で、赤ロムの無期限の保証あるオンラインストアで購入してみました。
当初の予定通り、iPhone7(128GB、ブラック、auモデル)で価格は約6万円(税込)でした。
Apple Storeでは同じ機種のSIMフリー版は9万504円(税込)ですから、3万円ほど安く購入できたことになります。
手元に届いて開封したあとの流れは、次のとおり。
もともと利用していたIIJmioライトスタートプランのSIMを利用し、iTunesに保存していた旧機種(iPhone5s)のデータを「復元」することで初期設定が完了しました。
今回購入してみて、中古iPhoneの購入には「向き不向き」があると感じました。
●中古iPhoneの購入に向いている人
※SIMロックを解除しても、その後にネットワーク利用制限かかった場合、au系の格安SIMだと利用制限されますが、ドコモ系だと制限されないため利用可能
これらを行うことが難しいと感じるかたは、中古端末の購入には不向きと言えるでしょう。
SIMロック解除後は、快適に利用できています。また、万一ネットワーク利用制限対象となった場合でも、ドコモ系格安SIMが使えるので満足しています。もっとも、iPhone7は人気の端末のため中古市場でも高額で、新品よりも3万円安く手に入れるのはかなり大変でした。
今回は中古のiPhone7購入事例を紹介しましたが、基本的な考え方は中古端末購入全般に通じるものです。安くスマホを購入し、安く利用したいというかたは検討の際の参考にしてください。
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