「iPhone 8(仮)」にはTouch IDが搭載されない?次期iPhoneはどうなる?

» 2017年08月21日 19時28分 公開
[田中聡ITmedia]

 次期iPhoneのプレミアムモデル「iPhone 8(仮)」は有機ELを搭載し、ベゼルのないデザインになることで、物理的なホームボタンが廃止されると予想されている。これに伴い、「Touch ID」はなくなるかもしれない、と報じているメディアもある。「iPhone 5s」から採用されたTouch IDは、いずれもホームボタンに搭載されており、登録した指をホームボタンに触れることで、ロックを解除したりアプリをダウンロードしたりできる。

Touch ID iPhoneのホームボタンに搭載されている「Touch ID」

 確かに、ホームボタンが廃止されると、これまでの手法ではTouch IDは搭載できなくなる。ほぼ全面ディスプレイを搭載したSamsungの「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」では、従来はホームボタンに内蔵していた指紋センサーが、物理的なホームボタンの廃止とともに背面に移動している。

Touch ID Galaxy S8/S8+は狭額縁化に伴い、物理的なホームボタンを廃止。指紋センサーは背面に配置している

 しかしiPhoneのデザイン性を考えると、背面に指紋センサーを搭載するとは考えにくい。また、海外メディアを中心に報じられている、iPhone 8だとするリーク画像を見ても、端末の背面に指紋センサーは見あたらない。もちろん報じられている画像が正しい保証はどこにもないが、おなじみの、Appleマークの周囲に指紋センサーがある姿は想像しにくい。

 スマートフォン全体のトレンドを見ても、これまでは背面にあった指紋センサーが、ホームボタンに内蔵されるケースが増えている。直近ではHuaweiやASUSの新機種(P10やZenFone 4など)がそのパターンに当てはまる。やはり、外側に見えるパーツは1つでも少ない方が見た目がスッキリして好印象だ。

 一方で、Touch IDが残る可能性もある。ディスプレイの外側にスペースがなくても、指紋センサーを搭載する方法があるからだ。Qualcommは「Sense ID」という超音波を使った技術を開発しており、本体の内側にセンサーを設置できる(参考記事)。例えばディスプレイガラスの内側にセンサーを設置すれば、ガラスに触れて指紋認証できるようになる。

 ただ、仮に超音波の指紋センサーを搭載できたとして、気になるのが認証精度。Appleがこれまで搭載してきたTouch IDは、第1世代から第2世代に進化して、認証スピードも増した。仮に超音波による指紋センサーを搭載したとして、第2世代のTouch ID並みの精度を確保するのは難しいかもしれない。同じ指紋センサーでも認証スピードが落ちるとユーザー体験が下がるため、あえて搭載しないという選択もあるだろう。

 MacRumorsは、Touch IDに代わって、3Dセンサーを用いた顔認証機能が搭載される可能性もあると言及している。3D認証なら写真による偽装を防げるため、現状の顔認証よりも強固な設定ができるはず。

 これまでから大きく機構が変わるiPhone 8では、セキュリティの手法も変わるのかもしれない。

 なお、MacRumorsは、iPhone 7/7 Plusのマイナーバージョンアップ版となる「iPhone 7s(仮)」と「iPhone 7s Plus(仮)」には、従来通り、ホームボタン上にTouch IDが搭載されるとみている。

※この記事で取り上げている情報は、Appleが公式に発表したものではありません。また、各誌の情報が100%正しいという保証はありませんのでご留意ください。

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