中古スマホを大量買い取り&再生 ゲオの「名古屋プロセスセンター」に潜入してきた(1/3 ページ)

» 2017年08月31日 07時19分 公開
[すずまり,ITmedia]

 8月24日、ゲオは愛知県名古屋市に新設した「名古屋プロセスセンター」(以下、プロセスセンター)の本格稼働を2017年8月より開始し、スマートフォンの大量買い取り・商品の再生とEC化率アップを推進すると発表しました。

 同時にプロセスセンターの内部をメディアに公開。どのような流れで検品、出荷されるかを解説。質の高さと、安心・安全性を強調するとともに、中古端末の流通への意気込みを語りました。

ゲオ、名古屋プロセスセンター 「名古屋プロセスセンター」の内部

名古屋プロセスセンターとは?

 プロセスセンターとは、愛知県名古屋市に1億円を投資して新設され、2017年4月から稼働しているモバイル事業の中核施設です。

 設備の延床面積は4560平方メートル。モバイル各種端末・PCの品質診断、買い取り商品の査定、データ消去および商品化、店頭返品商品の再検品業務、モバイル各種端末のEC事業、小型家電リユース、リサイクルEC事業、ジャンク品のマテリアルでの処理、処分運用の構築、各種業務請負サービス、スタッフ研修などを行っています。

 中古端末に関しては、すでにゲオ流通センターが全国に4拠点存在しますが、いずれも店舗を介したもので、店舗で買い取ったものを検品し、再び販売用に店舗へと送り出すというのが主な流れ。

 今回お披露目されたプロセスセンターは、従来の検品精度はそのままに、店舗を介さず、法人の一括買い取りなどを強化。センターからダイレクトにインターネットで販売可能になったのが特徴です。稼働してから今日まで、最大値として週に6000台の携帯電話を流通させたことがあるといい、2016年12月から開設しているゲオモバイルオンラインの取扱商品を一手に担っています。

ゲオ、名古屋プロセスセンター 全国4箇所にある既存の物流センターの流れ
ゲオ、名古屋プロセスセンター プロセスセンターは法人顧客とECを強化します

プロセスセンターのメリット

 既存のゲオ流通センターは、店舗流通用に中古スマートフォンを買い取り、品選別、検品し、再び店舗にて販売を行っています。

 プロセスセンターは店舗を介さず、法人からのスマートフォン大量買い取りやECがメイン。店舗の余剰品や、EC向きの端末を店舗から引き上げてインターネットで販売したり、店舗で不足する製品を補充したりする役割も担っています。

 店舗を介したセンターでは、買い取りから販売まで4週間ほど掛かっていたのが、プロセスセンターを経由すると約2週間に短縮できるようになったといいます。ユーザー側としても、店舗のないエリアでもECサイトを通じて不要な端末を売却しやすくなり、豊富な端末の中から選んで購入できるようになるなどメリットも生まれたといえます。

 プロセスセンターはPCや小型家電の再生機能も充実しており、ゲオショップ全体の商材強化が図れる母艦的な存在として、大いに期待されています。

ゲオモバイル事業の現況と名古屋プロセスセンター設立経緯

ゲオ、名古屋プロセスセンター マルチプロダクト事業部 ゼネラルマネージャー 富田浩計氏

 マルチプロダクト事業部 ゼネラルマネージャーの富田浩計氏は、ゲオモバイル事業の現状を説明以下の通り説明します。

 「ゲオといえばレンタルゲームのイメージが強いですが、2002年からM&Aで携帯電話の代理店事業を開始しました。2009年に中古携帯の取り扱いを始めて、2013年から本格的化、2014年4月にはゲオ全店1200店舗で取り扱うようになりました。2016年3月には中古携帯電話の販売台数が100万台を突破して、17年7月にはモバイル全体の売り上げ10%に達するまで成長しています」(富田氏)

ゲオ、名古屋プロセスセンター 中古携帯電話の販売台数の変遷。2016年には100万台に
ゲオ、名古屋プロセスセンター 中古携帯電話の買い取り台数の変遷。こちらも2016年には100万台に

 富田氏によれば、使わなくなったケータイやスマホを全て売ったり再活用したりすると、どれくらいの資産価値があるか調べたところ、中古携帯の潜在市場1兆円以上の資産があると分かったとのことです。

 しかし、個人の下取り経験についてゲオアプリ利用者1万7000人に聞いたところ、興味はあるが買い取りしたことがないというのが半数ほどを占めたそうです。

 下取りに出さない理由としては、写真やアドレス帳などの「個人情報が心配だから」という声が強く、消し方が分からないからというケースも。男女では、女性のほうが手元に残すケースが多いとのことです。

ゲオ、名古屋プロセスセンター 埋蔵携帯の総額価値は1兆円を超えると算出されたそうです
ゲオ、名古屋プロセスセンター 個人の下取り経験者はまだ半数程度
ゲオ、名古屋プロセスセンター 個人情報の扱いに関する不安が多いことが分かりました

 この現状に対して富田氏は「安心して買い取りに出してもらえる仕組みをつくりたい。名古屋プロセスセンター含め、全てのセンターでデータ消去、検品、クリーニングをしています。店舗には専門スタッフを配置して、問い合わせや悩みの解決をするなど啓もう活動も行うなど、中古携帯端末を安心して利用できる環境作りに取り組んでいます」と語りました。

 続いて、マルチプロダクトプロセスセンター課 マネージャーの鈴木亨氏がプロセスセンターの設立経緯について説明しました。

ゲオ、名古屋プロセスセンター マルチプロダクトプロセスセンター課 マネージャー 鈴木亨氏

 2017年8月から本稼働を開始したプロセスセンターは、1Fは入荷・出荷・検品エリア、2FはEコマース販売作業エリア、3Fはリユース携帯端末およびPC検査・商品化エリア、4Fはリユース携帯端末個人情報消去エリアに分かれており、買い取られた端末は、1台ずつ手作業で個人情報の消去、検査、商品化が行われています。

 鈴木氏は「プロセスセンターの設立には3つの大きな趣旨がある」と説明。1つは、店頭を支えるセンターではなく、買い取りからメンテナンス、販売まで一元化して、マネタイズ可能な倉庫にすること。そして、以前は対外的な取引のシェアが多くありませんでしたが、大口の取引先との販売強化、つまりB2Bルートを強化すること。最後にEコマースの取り扱いの増加を挙げました。

ゲオ、名古屋プロセスセンター プロセスセンターは、これからのゲオモバイルの中核を担う存在と位置付けられます

 「モバイル事業のEC販売化率は、2016年に4.9%でしたが、2017年8月には13.7%にまで増加しました。今後もECを強化して20%を目標にしたい。また、今後はリペアサービスや販売時にパーツを新しくするサービスにも取り組みたい」と意欲を語りました。

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